2009年08月29日

西陣の町家文化財 冨田屋で過ごす夏の茶話会

西陣の町家文化財 冨田屋で過ごす夏の茶話会

国の登録有形文化財の指定を受けた町家冨田屋さんを訪ね、
夏のしつらえ等についてお話を聞いた後、お抹茶をいただく
と言うのが本日の主要な内容です。

集合場所の西陣織会館へバスで向かっていると、心配していたとおり
雨が本降りになって来ました。どうやら夕立のようです。
もう少し余裕を見て西陣織会館に到着していれば、
内部の見学も出来たのですが、今回は残念ながら諦めることにしました。

西陣の町家文化財 冨田屋で過ごす夏の茶話会

西陣 は、応仁の乱で山名宗全が率いた西軍の本陣跡地に広がった
絹織物の産地です。
また、ここには、 村雲御所跡 の碑が立てられています。
これは、豊臣秀次の生母・瑞龍院日秀尼が秀次の菩提を弔うため、
村雲の地に創建されたお寺ですが、堀川通の拡張工事が始まる昭和37年、
滋賀県近江八幡に移築されました。

西陣の中心をなす今出川大宮は古く 「千両ヶ辻」 と呼ばれ、
1日に千両に値する生糸が動いたといわれるほど賑わったそうです。

ここから堀川通を少し下ルと安倍晴明を祭神とする 晴明神社 があります。
境内には、晴明の念力で湧き出て、飲むと悪病難病が治ると伝えられている
晴明井があります。最近の占いブームの影響か若い女性の姿が
多く見受けられます。また最近では特に修学旅行生に大人気の
スポットのひとつだそうです。

今日の散歩の安全を祈願して、さあ出発です。

西陣の町家文化財 冨田屋で過ごす夏の茶話会

晴明神社を出て、西の方角に進むと数分で 冨田屋 さんに到着します。
冨田屋さんは、元々伏見で両替商を営んでいました。
その後西陣産地問屋システムを立ち上げ、明治18年に
現在の商家を建てられたそうです。

玄関の外観は見るからに「京の町家」という雰囲気です。
らくたび会員の安達さんにお迎えをいただき、早速案内していただきました。

この建物は、1999年に国登録有形文化財指定、
2007年に京都市景観重要建造物に指定というすごいものです。
我々素人にもそのすごさが伝わってきます。

西陣の町家文化財 冨田屋で過ごす夏の茶話会

座敷に案内していただくと、「アンティーク着物展」が開催されており、
冨田屋さん代々のお嬢様や奥様の着物が展示されていました。
中には今ではもう再現不可能なものもあるとか。
大変貴重なものを拝見することが出来ました。

離れ座敷に通じる廊下には、切れ目のない約10mの赤松の廊下があり、
歴史と重厚さを感じさせられます。離れ座敷に通されると、
ふすまは「すだれ」に、畳には「あじろ」が引かれ、
見た目にも夏の雰囲気が伝わって涼しく感じられます。

昭和10年に増築された離れのうち、とくに茶室は
武者小路千家官休庵九代家元・千宗守氏より
「楽寿」の名を頂いたそうです。

西陣の町家文化財 冨田屋で過ごす夏の茶話会

今まで抹茶を頂く機会はあっても、このように本格的な茶室での経験は
全く初めてのことで、不安と興味津々の入り混じった心境です。

高さ・幅が60cm少しの小さな出入口であるにじりぐちから茶室に入ります。
正座をして一礼、そのまま、両拳をついて膝で進むような動作で
体を滑らせて茶室に入ります。
まさに「にじって入る」そのもので、普段テレビなどでよく見る光景です。

これは、地位・身分の高い人にも頭を下げさせる、という目的で
作られたもので、武士は刀を差したままでは
入りにくくなっているのだそうです。
今回、最も心配していた正座については、安達さんからの
「足を崩してどうぞ!!」の一言にホッと胸を撫で下ろしました。

お茶を頂く前にお菓子が出されます。感動したのは、
菓子鉢から懐紙に菓子を移すお箸の作法です。安達さんから、
懇切丁寧にお箸の持ち方、使い方について教えていただきました。

毎日使っているお箸ですが、その使い方によって、
物凄く上品に且つ無駄の無い仕草があることを気づかせていただきました。
食物を豪快に口に運ぶのも悪くはないでしょうが、
こういう仕草、所作も大切だなあと反省させられました。
安達さん、お箸に限らずこのようなマナーなど改めて教えてくださいね。

西陣の町家文化財 冨田屋で過ごす夏の茶話会

冨田屋さんを後にして、堀川通を渡り現在の一条戻り橋を東に進みます。
油小路通を下ルと楽家家元・楽美術館があります。
楽焼は、千利休の指導の元で、聚楽第建造の土を使って焼いたもので、
豊臣秀吉から聚楽第の一文字「楽」を印章に賜ったことが
始まりとされる説が広く知られています。
楽焼は、あの柔らかい釉薬の手触りにホッとした温もりを感じることが出来、
大好きな焼物のひとつです。

西陣の町家文化財 冨田屋で過ごす夏の茶話会

雨のぱらつく蒸し暑い日でありましたが、ご参加の皆さん、安達さん、
らくたびスタッフの皆さんお疲れ様でした。ありがとうございました。


文・写真/らくたび会員 鴨田一美様




タグ :京都冨田屋

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Posted by らくたび  at 18:04 │Comments(0)西陣~北野エリア

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