2008年11月24日

絶景の早朝紅葉めぐり

絶景の早朝紅葉めぐり

紅葉燃える秋、京都が最高に輝く季節がやってきました。
この日のらくたび京都さんぽはいつもよりちょっと(いや、かなり?)
早起きをして、朝の8時に岡崎神社をスタートです。

絶景の早朝紅葉めぐり

最初に訪れた 岡崎神社 は、平安京の頃より朝廷に崇敬された
歴史ある神社。その後、時代の流れと共にこの辺りの土地を守る神様として
信仰されてきました。

手水所にウサギの姿(像)があるのは、昔この辺りには野ウサギが多くいたらしく
ウサギ=多産=安産の神様となったことからだそうです。

絶景の早朝紅葉めぐり

すぐお隣の 岡崎別院 は親鸞聖人が住まれた草庵跡に建てられた東本願寺の別院です。
境内には親鸞聖人が越後に流される前に姿を映されたと伝わる
「姿見の池」も残っています。
本来なら境内の見学のみのはずだったのですが、
ご住職さんのご好意で本堂に入れていただくことができました。

観光寺院ではなく現在でも道場として開かれている場所で、
清々しい朝のひとときを過ごし、「早起きはええなぁ」と実感しました。
尚、この岡崎別院、「親鸞屋敷」あるいは「岡崎御坊」と呼ばれたのですが、
本願寺のお寺はちょっと名称がややこしいのです。
別名がたくさんあるのはそれだけ人々が親鸞聖人を慕っておられた
からだと思うのですが、京都検定受験者は混乱しがち。
でも、実際の場所で親鸞聖人が住んでおられたことを聞いたことにより、
岡崎別院はちゃんとインプットされました。
やっぱりわからない時は行くのが一番ですね。

絶景の早朝紅葉めぐり

続いてすぐ近くの細い参道を通り 金戒光明寺 へと向かいました。
見晴らしがよく、交通の要所に建っていることから、
幕末には会津藩の本陣となったお寺です。
今年大ブームとなった大河ドラマの「篤姫」にも、映像にこそ
出てきませんがこのお寺も大きく関わっています。

また、ここでもう一つ忘れてはならないのが本堂前にある
「よろいかけの松」。 源平合戦(一の谷)で平敦盛を討ち取った
熊谷直実が人生の無常を感じ出家をした時、武士の象徴である
鎧を掛けた松(現在は2代目)です。

この一の谷での熊谷直実と平敦盛のやりとりは、らくたび講座や
京都さんぽで何度も聞いていますが、お玉さん(桂昌院)の
シンデレラストーリー同様、結末がわかっていても聞きたくなる
話の一つです。
境内にはそんな2人の供養塔が向かい合って並んでいました。

絶景の早朝紅葉めぐり

“京都で一番見晴らしのいい墓地”を通り抜けると 西雲院 へ到着です。
2月の節分ツアーでここを訪れた時は梅のつぼみに春の訪れを感じたのですが、
この日は大きな(ホントに大きな)柚子がたわわに実っていました。
この辺りには幕末の鳥羽・伏見の戦いで敗れた会津藩の志士のお墓が
並んでいますが、2月に来た時はあまり気に留めていませんでした。
しかし、今年は篤姫を観ていることもあって、「幕末」と聞くと
自然に耳が傾きます。こんな風に季節によって風景が異なるのを
見つけたり、時間と共に自分自身の捉え方が変わっていく事を
感じたりするって面白いですね。
次にここを訪れる時はどんなことを思うのかなぁ。

絶景の早朝紅葉めぐり

墓地が続くちょっと薄暗い道を歩いていると突然視界が鮮やかに!
裏道から 真如堂 の境内に到着していました。

赤、橙、黄、緑の見事な木々が境内を彩っています。
低く枝を差し交わす紅葉は目の高さで楽しめ、本堂や三重塔を飾る
景色はなんともきれい。わざわざ早起きをした甲斐がありました!

ここでしばらく自由行動となり、思い思いの場所で錦秋を
楽しむこととなりました。

境内には映画誕生100年を記念して今年「京都・映画誕生の碑」が
建てられたと聞いていましたので、これも忘れずにチェックです。

絶景の早朝紅葉めぐり

再集合をした後は、白川通を渡り霊鑑寺、安楽寺を外から見学し 法然院 へ。
法然院は茅葺き門と2つの白砂壇で構成された庭が人気のお寺です。
仏足石もあります。多くの方に仏教に触れてもらいたいというご住職さんの
思いから、コンサートやイベントといった新しい企画も開催されています。

また境内には著名人のお墓も多くあり、中でも知られているのが谷崎潤一郎。
『細雪』の中では四姉妹が平安神宮の枝垂桜を見に行く場面が
印象的に描かれていますが、お墓の後ろにも桜の木が植えられていました。

桜の葉が秋色に染まる哲学の道を銀閣寺方面へと歩いていくと次第に
人、人、人、、、時間は11時過ぎ、皆さんが活動を開始される頃ですが、
ここで私達の京都さんぽは終了となりました。

京都の秋といえば大寺院の絢爛豪華な紅葉であったり、
個性豊かな庭園の美であったり、世捨て人が庵を組んだ風趣であったり、
その楽しみ方は様々です。
今回の京都さんぽでは何度か足を運んでいるコースの中でのんびりと
自然を眺め、行く度に変わる風景の楽しみ方を教えていただきました。
そして「やっぱり紅葉見物は早起きがいい」と実感したさんぽでもありました。

参加者の皆さん、スタッフの皆さん、朝早くからお疲れ様でした。
来年もまた早朝にお会いしましょう!


文/らくたび会員 森明子様  写真/らくたび会員 鴨田一美様



タグ :京都紅葉

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Posted by らくたび  at 11:47 │Comments(0)岡崎~吉田山エリア

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