宇治・吉田銘茶園 新茶の茶摘体験と工場見学

らくたび

2007年05月20日 11:55



出発地は近鉄電車の小倉駅。22名が街中をぬって
吉田銘茶園さんへと向かいます。
山政小山園や丸久小山園といったお茶を扱う老舗を横目に歩いていくと、
いつしか左右には茶畑が広がってきました。
このあたりの茶摘は終わって、短く刈られていました。



吉田銘茶園さんに到着すると、
あたりはなんとも濃厚なお茶の香りに包まれていました。
3月のらくたび講座「茶香服体験」でお世話になった吉田勝治さんが
出迎えてくださり、5分ほど歩いたところにある広大な茶畑へ。
入口にはたくさんの自転車が横ならびに置いてあり、
茶摘のプロの方々が手際よく作業をしていました。
3人に1つくらいの割合で籠を持ち、いよいよ茶摘の始まりです。
まずは吉田さんより茶摘のコツを指南していただきます。



基本は下から摘んでいくこと、新芽は全てとって茎ごと籠へ。
よく見ると新芽はかなりうすい色で光沢があり、
みずみずしい色なので見分けはすぐつきました。
とはいっても開始してすぐはやはり試行錯誤、
慎重に見分けながら丁寧に摘んでいきます。
人差し指と親指で摘んでパキッと折り、籠に入れていく作業は
新鮮で、新芽がきれいになくなっていくのを見ると、
達成感がわいてきて楽しい気分になりました。
まあこれをずっとやり続けるのは大変なんでしょうけど。。

吉田さん曰く、「実は、そういう風にひとつひとつ摘んでは
籠に入れてたんでは、仕事にならんのですわ。」
何本も手のひらで摘んだ葉をスライドさせて持ち、一気に入れていかないと
茶摘の作業はいつまでたっても終わらないのです。
茶摘のお仕事って、1キロいくらの「出来高制」なのだそうです。



それにしても吉田さんが感心されるほど参加の皆さん全員が熱心に
丁寧に摘んでおられます。30分がたち「そろそろいきましょかー」
と問いかけても返事がないくらいでした。
各自摘んだ茶葉は、袋いっぱいに入れて持ち帰らせてもらえることに。
さらに、茶葉を家庭の電子レンジを使って
揉んで飲めるお茶にするレシピもいただきました。



続いて工場を見学させてもらいます。
ここではお兄さんの吉田利一さんに案内していただきました。
お茶に覆いをするのは、日光を遮ることで、
茶葉が通常よりがんばって光合成をしなくてはいけなくなるため、
葉緑素をたくさんつくり、それがうまみに繋がるとのことです。



工場では機械を使って茶葉の水分を50%、70%と
徐々に飛ばしていきます。
お茶に含まれるビタミンCは熱に強いため、この加工を通じて
他の物質が消えて、さらにビタミンC濃度が上るそうです。

その後、乾燥させた状態の「荒茶」をいただきました。
言われるまま口に含んで噛んでみると、何ともいえないうまみがでて
ホントに美味しかったです。
そのまま食べても美味しいなんて、改めていいお茶なんだ!と実感。
煎茶のできる行程を見せてもらった後は、
時間をかけて水出ししたお茶をいただきました。
すっと口にいれると舌にじわーっと広がる甘さに感動。
眠れなくなるのであまり夜寝る前には飲まないほうがいいそうです。



今日摘んだ茶葉の他にも、出来上がった新茶1袋まで
お土産にいただきました。
最後に吉田さんのご紹介で、抹茶を製造している山政小山園さんの工場も
見せていただき、今回は終了となりました。

1年で一番忙しい中、貴重な機会を私たちにくださった吉田銘茶園さん、
本当にありがとうございました。
そしてご参加くださいました会員のみなさん、
ありがとうございました。 お疲れ様でした!


文/山村純也  写真/らくたび会員 鴨田一美様


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