6月30日(土)3社の茅の輪くぐりと東山さんぽ

らくたび

2012年07月08日 10:41

6月30日(土)のらくたび京都さんぽは、ちょうど1年の半分を迎える日ということで、
東山を代表する3つの神社で茅の輪をくぐり、半年間の穢れを払いながら、
周辺に隠れる歴史スポットや知られざる社寺をめぐりました。

出発は八坂神社の西門から。今回も大勢の方にご参加頂きました。



八坂神社には蘇民将来(そみんしょうらい)を祀る疫神社もあります。



7月に行われる祇園祭は八坂神社の厄除けのお祭り。
八坂神社の裏にある絵馬殿には、なんと!らくたびオフィスのある、
郭巨山町が奉納した大きな絵馬もあります。山村先生がぬかりなくご紹介されていました!


八坂神社は本殿と拝殿が一つの屋根で覆われている祇園造が特徴です。
山村先生がその境目を指差し解説中です!



さて、本日1つ目の茅の輪くぐり。左→右→左の順番で3回くぐりますが、
1回毎に長く伸びた列の後ろに並ぶのは、日本人らしい光景かもしれません。
看板に書かれた唱え言葉を、しっかりと覚えてからくぐっていかれる方もいました。


八坂神社の境内には、今年の大河ドラマ・平清盛の父である
忠盛ゆかりの灯篭もあります。


八坂神社で厄除けをした後は、円山公園へ。
祇園祭の一部の山鉾の部材は、公園の中に立つ山鉾館に保管されています。
それぞれにかかっている額の文字は、町内ゆかりの方が書かれているそうです。


知恩院三門前へ。二階建ての門としては日本最大の大きさ!
何度見ても圧倒される迫力があります。


三門の脇には井戸があり、祇園祭で山鉾巡行の先頭を務める
長刀鉾の鉾頭(ほこがしら)を三条小鍛冶宗近が造った際に
使われたといわれています。立て看板もなく、知る人ぞ知る隠れスポットに
皆さん興味津々と言った様子でした。


知恩院の黒門の奥は立派な石垣が見えてまるで御城のよう。
一説には、徳川将軍家がいざという時の砦として
使おうとしたとも言われています。


続いて、白川沿いを進みます。行者橋とも呼ばれる
細い一本橋を皆さんで渡りました~。幅は66cmだそうです!
白川沿いはが美しいですね。


細い路地の奥には明智光秀の首塚があります。
本能寺の変は今の暦に換算すると7月1日で、ちょうど散策の次の日。
光秀は東山にひっそりと眠っています。
首塚は、近くの和菓子屋・餅虎さんが代々管理をされており、
光秀饅頭」も販売されています。おみやげに買っていかれる方もおられました。


平安神宮へと到着しました。
応天門に茅の輪がかけられています。


本日2社目の茅の輪くぐり。皆さんで一斉にくぐりました!
一時的に大混雑です(笑)


参拝と休憩を挟んで出発。平安神宮の駐車場には古そうな門が。
実はこの門、幕末に設けられた治安部隊・京都守護職の屋敷門です。
門の奥は武道センターで、年に一度、剣舞の披露に際して開かれるそう。
こちらも立て看板が無いので、知る人ぞ知る歴史スポットですね。


丸太町通を渡って、御辰(おたつ)稲荷神社へ。
江戸時代、東山天皇の側室の夢のお告げで創建された神社です。
御所から見て辰の方向にあり、夢に現れた狐はお箏が上手だったそう。
「辰」は「上達」にもつながるため、芸事上達のご利益で信仰を集めました。


続いて須賀神社へ。古くは西天王社とも呼ばれ、
八坂神社と同じ神様を祀る厄除けの神社です。
隣に祀られる、交通安全専門の「交通神社」も有名ですね。


須賀神社の北には、聖護院の塔頭・積善院(しゃくぜんいん)があります。
境内にある、崇徳院地蔵は「人食い地蔵」とも呼ばれる、なんとも恐ろしげなお地蔵さん。
その由来は「すとくいん」の呼び名が「ひとくい(人食い)」へと変化したからだそう。
実際に人を食べることはなさそうです!

積善院は、醍醐寺と同じく五大力さんを祀るお寺でもあります。
またまた知る人ぞ知る場所ですね!


しばらく歩いて吉田神社へと進んでいきます。
山蔭(やまかげ)神社は、料理の神として藤原山蔭を祀る神社です。
調理や味つけに秀でていたそうですよ~


そして本日のゴール、吉田神社で3社目の茅の輪をくぐりました。
これだけくぐれば、半年間の厄はしっかりと落とせたに違いありません。


ちょうど夏越の払い神事が始まるころで、こちらで解散とさせて頂きました。
神事に参加をして神職さんに続いて茅の輪をくぐることもできました。
地元の方も大勢の方が参加しており、すごい行列!
参加者は最後に茅(ちがや)を持ち帰らせて頂きました。


今回は、半年間の厄落としとして3つの神社で茅の輪をくぐりながら、
東山の知られざる社寺・歴史スポットをたどれた散策でした。
何度も歩いている場所でも、京都には意外な場所に歴史物語が隠されていますね。

多くの方にご参加いただきまして、ありがとうございました。
次の半年も「らくたび」をよろしくお願いいたします!



                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥

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