2012年11月26日

11月17日 法性寺・寶樹寺の特別拝観と九条界隈の社寺

11月17日のらくたび京都さんぽは、
特別公開の法性寺寶樹寺を巡り、
藤原氏ゆかりの社寺が残る九条通界隈を散策しました。



出発は、東福寺駅。紅葉シーズンということもあって
雨の降る空模様ながらも大勢の人で賑わっていました。

まずは、東福寺とは反対側の滝尾神社へ。
今年は辰年ですが、拝殿の天井見事な龍の彫刻があります。
夜な夜な水を飲みに出かけたと伝わるほどの
躍動感のある龍ですよ。


滝尾神社からすぐ近くの寶樹寺へ。非公開文化財特別公開で、
源義経の母・常盤御前ゆかりの薬師如来像と、
雪除松図を見ることが出来ました。


雪除松は、幼い子を抱いて清盛のもとへと向かう常盤御前が、
雪を除けようと身をひそめた松。その根が境内に残されています。


続いては、法性寺へ。
藤原忠平が建立した藤原氏の氏寺の流れをくみ、
数々の兵火をくぐりぬけた国宝の千手観音像が伝わります。
見事な仏像と、迫力ある不動明王像・薬師如来像を鑑賞しました。


お手洗いもかねて東福寺の境内へ。
紅葉シーズンということもあって、境内は大混雑。
でも、若村先生の「」の服装が目立っているので迷いません!




臥雲橋からは紅葉の雲海が広がっていました。


東福寺を抜けて、九条大橋を越えて藤原氏や
九条家ゆかりの社寺が残る界隈へと向かいます。



新宮神社は、九条家が創建に関わった神社。
今では足止めのご利益があるとして信仰を集めているそうですよ。


九品寺(くほんじ)の辺りは、法然上人の別名・円光大師ゆかりの地。
法然に深く帰依した九条兼実は、自らの九条邸に法然を招き、
帰りに法然を見送ると、法然の背が
円光を放っているのを見たといわれています。


最後は、城興寺薬院社へ。
平家追討の令旨で知られる以仁王は、城興寺の寺領を有していましたが、
それが平家によって取り上げられてしまったために
追討を決意したとされます。意外なつながりがあるのですね。



今回の散策は非公開文化財を巡り、
東福寺でも少し紅葉を眺めることが出来ました。
街中の小さな社寺にも深い歴史が隠されていて、
らくたびならではの散策だったのではないでしょうか。

終始雨が降る中でしたが、多くの皆様にご参加いただきました。
本当にありがとうございました。

おまけ:薬院社の狛犬が珍しい姿をしていました。



                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 00:44Comments(0)東福寺~伏見稲荷エリア

2012年11月18日

11月10日 報恩寺「鳴虎図」と聚楽第の足跡めぐり

11月10日(土)のらくたび京都さんぽは、
秀吉伝説が伝わる特別公開鳴虎図報恩寺で見学し、
同じく特別公開浄福寺も訪れながら、
秀吉ゆかりの聚楽第の足跡をたどりました。


出発は地下鉄の鞍馬口駅。
まずは妙覚寺へと向かいました。
門前の桜も綺麗な妙覚寺の表門は、
聚楽第の裏門を移築したものともいわれています。


くぐり戸が二つあるのが特徴ですよ。


妙覚寺からは小川通を南へ。本法寺の前にはかつて流れていた
小川(こかわ)」跡にかかっていた橋も残されています。


一帯は綺麗な井戸水も手に入りやすかったため、
表千家・裏千家の茶室もあります。


そして「鳴虎図」が特別公開されている報恩寺へ!
12年に1度、寅(とら)年の正月三が日にしか公開されない絵が見られるのです。
鳴虎図は非常に繊細なタッチで描かれていました。
秀吉がこの絵を所望して聚楽第に持ち帰りましたが、
夜に吠えて眠れず、寺に返したといわれています。


報恩寺は「撞かずの鐘」でも知られています。
現在は大みそかの夜に撞かれていて、幻の音色を聞くことが出来ます。



堀川通ではイチョウも黄色く色づいていました。
イチョウの下は公園になっていて、
もうじき黄金色の絨毯になりますね。


こちらは山名宗全の邸宅跡
応仁の乱で東軍の細川勝元と対峙した西軍の本拠地で、
それゆえ一帯が「西陣」と呼ばれています。


幾多の大火をくぐりぬけ、焼けずの寺で知られる本隆寺では、
いけばな展が行われていました。しばし見学させて頂きました。


さて、今出川通を南へ渡って、
いよいよ聚楽第の範囲へと入って来ました。
この道が北の端だそうですよ。


そして特別公開の浄福寺へ到着です。
鮮やかな赤門が印象的です。


浄福寺の本堂は最古の違法建築といわれています。
江戸時代には建物の大きさを三間、すなわち約5.4mまでに
規制する三間梁規制がありました。
しかし、法要などのために多くの人が入れる場所が必要だった浄福寺は、
外観は別棟のようにして中はこっそりつなげて広くしたそうです。


方丈の天井に張られた龍の絵は、
真下で手を叩くと「び~ん」と響く鳴き龍です。
他にも、住職による絵解きもあって、楽しませていただきました。



さて、浄福寺を後にして、再び聚楽第の跡をたどります。
こちらは濠跡が見つかった付近で、石碑が立っています。


さらには聚楽第にあったという梅雨の井へ。
現在は住宅地の中に隠れるようにあります。


そして聚楽第の濠跡に立つとされる松林寺
境内は辺りよりも土地が低なっています。


今回は聚楽第推定地の南端・丸太町通で解散となりました。
聚楽第跡は今は住宅地ですが、僅かながら痕跡が残されていて、
何気ない風景でも先生の解説があると「なるほど」と思えます。


報恩寺と浄福寺非公開文化財
素晴らしいものばかり。個人的には報恩寺の小さな千体地蔵尊に感動しました。
今回も多くの方にご参加いただきまして、ありがとうございました。




                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 22:03Comments(0)西陣~北野エリア

2012年11月04日

10月27日 国宝五重塔の海住山寺と聖武天皇ゆかりの恭仁京

10月27日(日)のらくたび京都さんぽは、
特別公開の五重塔などが見られる海住山寺
観音座像が見られる現光寺、下鴨神社縁の地でもある岡田鴨神社
かつての都・恭仁京跡などをめぐりました。


集合はJR加茂駅
春には岩船寺や浄瑠璃寺へと訪れた際にも集合した駅で、
今回は反対側の海住山寺などを巡っていきます。



最初は、珍しい座像の十一面観音を拝むことができる現光寺
海住山寺の末寺で、今回は特別に拝観させていただけました。
が、残念ながら写真がありません。ごめんなさい!
現光寺からはタクシーに乗り込んで岡田鴨神社へと向かいました。


下鴨神社の御祭神・賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)は、
葛城山から「岡田の鴨」に至った後に、
鴨川をさかのぼって賀茂の地に鎮まったとされます。
その岡田の鴨の由緒を伝えるのが岡田鴨神社です。


さらにタクシーで海住山寺へと向かいます。
海住山寺でひと際目を引くのはやはり五重塔
現光寺に引き続いて、住職の方からご説明いただきました。



塔の高さは17mで、東寺(高さ55m)や八坂の塔(46m)の
大きさに慣れてしまうと小さくも見えますが、
実は歴史はより古く、数ある五重塔の中でも唯一鎌倉時代の五重塔
国宝に指定されています。
特別公開では、五重塔内部に安置されている
四天王像などを見ることができました。



この後、本堂内でご本尊を間近で拝見し、
素晴らしい寺宝の数々を見させていただきました。



本坊からの楓の風景は、私も個人的に大好きな眺め。
もうじき真っ赤に染まる様子を想像するのも楽しいですね。


境内には見晴らしの良い場所もあります。
ずいぶんと高いところへとやってきました。


境内を散策して五重塔の前に再集合。
よく見ると屋根が6層あるように見えますが、
一番下は「裳階(もこし)」と呼ばれる飾り屋根です。



さて、海住山寺の境内から山道を進んで行くと、
解脱上人・貞慶の墓があります。海住山寺は貞慶によって復興され、
今年は800年御遠忌に当たります。


海住山寺からの下り道はヘアピンカーブの続く急傾斜!
前と後ろで手が振れるくらいの高低差がありましたよ(笑)




途中、加茂の街並みを見渡せる場所もありました。



海住山寺から下りきると、そこには綺麗なコスモス畑が広がっていました。


そんなコスモスに囲まれて遺跡が残るのが恭仁京(くにきょう)跡
奈良時代の聖武天皇は、藤原広嗣の乱が起こった際に旅に出て、
最後の滞在地であるこの地が都に定められました。
その後も、紫香楽宮・難波宮と放浪をつづけた天皇で、
恭仁京が都であったのも短い間でした。


恭仁京跡は、後に国分寺として活用され、
その石碑や七重塔の礎石も残されています。


それにしてもコスモスが綺麗!
ということで、皆さん写真撮影です(笑)


かつての都を偲びながら、長閑な道を歩き
最後は木津川の橋を渡ってJR加茂駅へと戻りました。



今回は普段なかなか訪れる機会のない南山城の社寺をめぐりました。
特に海住山寺は、美しい五重塔に楓のお庭、
抜群の眺望など魅力にあふれていました。
山村先生に縁の地ということもあって、
解説もここでしか聞けないものがあったと思います。

コスモスも綺麗で癒しの空気もありました。
今回も多くの方にご参加いただきまして
本当にありがとうございました。



                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 23:02Comments(0)その他

2012年11月03日

11/3(土)イヤホンガイドでめぐる京都御所&町家ピザ

11/3(土) らくたび会員さま限定企画 が開催されました。

この日は、 午前・午後のイヤホンガイド & 夜の町家イベント
らくたびスタッフがフル稼働の一日です face02

【 イヤホンガイドでめぐる京都御所 】
秋の一般公開中の京都御所の見どころ イヤホンガイドを使って
たっぷりとご案内
する企画。当初、午後のみの開催予定でしたが、早々と
定員に達したため、急遽、午前の部も開催!

ご案内は・・・ らくたび代表・若村

午前・午後のダブルヘッダー です(笑) 頑張って~ICON59

九条家の遺構「拾翠亭」など、京都御苑内を散策しつつ、
いざ、京都御所へ!


ここから イヤホンガイドの出番 です!

若村が首からかけている機器がイヤホンガイドの 発信機 。襟元には
小型マイク が装着されており、 イヤホン を通して参加者の皆さまに
ご案内が聞こえるしくみ。 雑音が入らない 、騒がしいところでも
しっかりと声が聞こえるすぐれモノ
icon12です!

京都御所内の広いスペースでは、 参加者さまを前にご案内


建物前の 混雑した場所では、参加者さま個々に建物に近づいて
いただき、若村が離れた場所からご案内
します。一般の参観者さんの
ご迷惑にもならず安心。これがイヤホンガイドのいいろころ icon22


あらかじめ音声を録音したイヤホンガイドと異なり、 生の声でご案内を
するイヤホンガイド
ですので 「 部屋の中に椅子があるのが見えますか?
もうちょっと左に移動してもらった方が見やすいかも・・・ 見えましたか?
そちらの椅子が・・・ 」
といった具合に 皆さまの様子を見ながら お話を進めます。


「 紫宸殿の階段の数の意味 」「 右近の橘・左近の桜 」「 建物の
役割 」「 建築様式の移り変わり 」
など、案内なしでは見逃してしまう
御所内の見どころを、約1時間半かけてたっっっ~ぷりとご案内し、
参加者さまからも好評のお声をいただくことができました。

ご参加いただきました皆さま、ありがとうございましたICON60

次回のイヤホンガイドをお楽しみに~♪  ( 受付・添乗 / らくたび・森 )


イヤホンガイド終了後、町家へ移動して・・・
【 町家で窯焼きピザとワインの夕べ 】
らくたびオフィスでもある 築100年の京町家 で、京の四季を感じて
いただく企画。この日は、 「 亥の日の火入れ 」にちなみ、炭火を
使った窯焼きピザ作り
を楽しみました。

ピザ奉行(?) らくたび・佐藤
次々とピザが焼き上がります。おいしそう~face05


チーズがとろ~り・・・ らくたび代表・山村 が切り分けます。
「 熱っ~! おっ、なかなかいい感じに焼けてる~ 」 

京町家でいただくワインとピザ、賑やかで楽しい宴となりました。

ご参加いただきました皆さま、また、お手伝いにご協力いただきました
会員さま、ありがとうございました。

次回は、12月に大根焚きを行います!どうぞお楽しみに~。
  


Posted by らくたび  at 21:00Comments(0)御所~下鴨エリア

2012年10月22日

10月14日 「妙」・「法」に接近 知られざる松ヶ崎エリアへ

10月14日(日)のらくたび京都さんぽは、
五山の送り火で知られる「」・「」に接近!
特に「法」は火床まで登って絶景を堪能しました。

松ヶ崎日蓮宗の信仰が強いエリア。
地域に根差したゆかりの社寺を巡りました。

出発は地下鉄の松ヶ崎駅。地上へ上がるとすぐに山並みが迫り、
伝統的な民家が見えてきます。


まずは「」へと近づいて行きますが、
途中に末刀(まと)岩上神社があります。
なんと本殿がなく、ご神体が「」という古くからの信仰形態を残す神社です。


神社の隣には桜井水が今も湧いています。
清少納言の枕草子で「井は、少将井 桜井 云々」とある桜井は、
この水のことだとする説もありますが、
地元では付近の墓参りの備え水としても使われているそうです。
松ヶ崎には興味深いものが色々とありますね!


さて、「」へと続く道の麓へとやって来ました。
が!「送り火点火奉仕者以外の入山を禁じる」の文字が。


もちろん山村先生はそのことを知っていて、
「妙」に近づける別の道へと進んでいきます。
と、そこに突然、鹿が登場!私たちを見下ろすと、
道案内をするかのように消えて行きました。


鹿が案内してくれた(?)道を進んでいきます。


」の文字をすぐ近くで望める場所までやってきました。
眺めがよく、京都市街地も一望できました!



思いがけない道で「妙」へと接近した後は、狐坂へと進みます。
昔、岩倉から嫁いできた働き者の娘がいました。
病気の母を見舞うため、畑仕事を終えた夜に暗いこの坂を歩いていくと、
狐が夜道を照らしてくれたとのいい伝えが残されています。


続いて、新宮神社へ。
かつてあった日蓮宗の寺・妙泉寺の鎮守社として創建されたそう。
独特なお顔の狛犬もいましたよ。


松ヶ崎には水路もあって、柿を売っているところもありました。


七面大明神を経て、涌泉寺へとやってきました。
題目踊りで知られるお寺で、
日蓮宗の本寺と妙寺とが合わさって涌泉寺となりました。


涌泉寺からさらに東へと進んでいきます。
いよいよ「」が見えてきました!


こちらは都七福神でも知られる松ヶ崎大黒天
このお寺の境内から「法」へと登ることが出来ます。


登っていくと火床も現れます。
なんと消し炭もたくさん残されていましたよ。


」は大文字山よりも手軽に登れますが、なかなか勾配が急です。
それでも多くの方が、一番上まで登って行きました。見事な絶景が広がります。


皆さんで記念撮影です!


今度は下りが大変!ゆっくり進んで、無事に下りることが出来ました。


大黒天のお隣には牛の神様を祀る白雲稲荷神社が。
東松ヶ崎では、井戸掘りと牛の飼育が禁じられていたために
牛が神として祀られているそう。
農家では馬が飼われて、農耕に従事していました。


修学院方面に向けて、比叡山が望める長閑な道を歩いて行きます。


今回は、叡山電車の修学院駅で終点です。
「妙」「法」を巡りながら、松ヶ崎を端から端まで歩きました。
松ヶ崎には、知られざる神社や日蓮宗のお寺がたくさんあり、
先生からは興味深いお話をたくさん伺うことが出来ました。


しかも「」「」からの眺めは素晴らしく、
送り火を守り伝えている松ヶ崎の皆様に感謝しつつ、
絶景を堪能させていただきました。
今回もたくさんの方にご参加頂きまして、ありがとうございました。




                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 08:56Comments(0)上賀茂~北山エリア

2012年10月01日

9月23日 明智光秀最終章 小栗栖に儚く消えた光秀を追う!

9月23日のらくたび京都さんぽは、明智光秀シリーズ最終章として、
天王山の戦いで敗れ、再起を図るべく坂本城を目指して、
光秀が通ったと思われる道のりを歩き、最後の地・小栗栖を目指しました。

散策の最後には、東山へと移動して、
光秀の首塚を守る餅虎さんで光秀饅頭を頂きました。
(写真は桔梗の時期に撮影した首塚です。)


出発はJR藤森駅。
光秀は暗闇にまぎれながらこの辺りから大亀谷を経て、
小栗栖へと向かったと思われます。


入り組んだ住宅街も、先生がいると道に迷わず楽しく歩けますね。



丘に広がる住宅街の道をしばらく進むと、
古御香宮(ふるごこう)と呼ばれる神社に出会いました。


伏見城を築城した豊臣秀吉が、鬼門除けとして
御香宮神社をこの地に遷したといわれ、
後に家康によって元の地・すなわち現在地に再度遷されました。
そのために、ここは古御香宮と呼ばれています。


皆さんで古御香宮を参拝します。拝殿前の長い石は、
桓武天皇のものともいわれる石棺の台石なのだとか。


古御香のとなりには、桓武天皇陵墓参考地があります。
秀吉がこの地に神社を移したのは、
この地を保護する目的もあったともいわれています。


峠を越えた下り坂は、突然竹林に変わります!
光秀もこうした道を望みを捨てずに通って行ったのかもしれません。


竹林の細道の途中には、
弘法大師が杖をついて水を湧きださせたという杖の水
今も大切にされていました。



やがて竹林を抜けると、小栗栖や醍醐の街並みが広がります。
この辺りは光秀と交流のあった人物(勧修寺晴豊)の領地で、
光秀もここまで来てホッとしたのではないかと、山村先生が語ります。


こちらは小栗栖八幡宮。平安時代からの由緒を持つ古い神社です。
いよいよ小栗栖へと入ってきました


小栗栖一帯にある本経寺境内には、明智光秀供養塔が立っています。
一般的にはこの辺りの竹藪で農民の長兵衛に脇腹を刺されて
最期の時を迎えたとされ、終焉の地との立て看板もあります。
ただ、山村先生によると、光秀の死には不可解な点も多いそうですよ。


同じく本経寺境内一角の藪地には、明智藪の石碑もあります。
京都検定でも明智藪の祟りの話が出てきますね。
それだけ光秀には無念があったと思われていたのでしょう。


小栗栖の地で刺された光秀は、一説にはしばらく逃げるものの、
もはやこれまでと家臣に介錯を求め、首を切られたといわれます。
その胴を埋めた胴塚が、小栗栖からしばらく歩いたところに残されています。


さて、胴塚からは地下鉄の小野駅から東山駅へと移動して、
首を埋めたと伝わる首塚を目指しました。
光秀は知恩院へ自らの首を運んで供養してほしいといったとも伝わりますが、
真相は謎に包まれています。


その首塚を管理し守っているのが、近くにある和菓子屋・餅虎さん。
名物の光秀饅頭を頂きます。薄皮まんじゅうで、黒糖と抹茶の二種類があります。
なぜか抹茶味が人気(笑)餅虎さんからはお茶も頂きました。
お心遣いに感謝感激です。



明智光秀の足跡をたどる散策も今回が最終章
光秀は何を思い、小栗栖へとたどり着いたのか・・・
実際に歩いてみることで思いを重ねることができたかもしれません。
胴塚や首塚が伝説として残されているところにも、歴史のロマンを感じますね。

今回はじっくりと歩く散策でしたが、
普段は歩くことの少ない道ばかりだったと思います。
ご参加頂きまして、ありがとうございました。



                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 01:13Comments(0)山科~醍醐エリア

2012年09月23日

9月15日 大覚寺「源平ゆかりの寺宝」観賞と京料理

9月15日のらくたび京都さんぽは、嵯峨釈迦堂で知られる清凉寺から
初秋の嵯峨野を経て、大覚寺で京の夏の旅「霊宝館」の
源平ゆかりの寺宝展を鑑賞しました。

途中、京料理おきなにて、嵯峨豆腐を用いたおいしい京料理も頂きました。

出発は嵯峨嵐山駅。愛宕山が美しく見えています。


最初はゆっくり歩きながら、清凉寺へ。


嵯峨釈迦堂とも呼ばれる清凉寺では、釈迦37歳の像を写した
生身(しょうしん)の釈迦如来像を、間近で拝観させていただきました。

釈迦像の中からは五臓六腑の模型も見つかっており、
本当に生き写しであることが想像できますね。
若村先生に展示品を丁寧に説明して頂けました。




お堂をじっくりと回った後は、境内もゆっくりと散策します。
こちらは豊臣秀頼公の首塚。清凉寺は秀頼によって復興されており、
昭和55年に大阪城の三の丸跡の発掘で見つかった頭蓋骨が
秀頼のものではないかとして、こちらに首塚が作られました。


一切経蔵では、輪蔵(りんぞう)を回すことで、
一切経を読んだのと同じ功徳を授かれるとされます。
参加者の皆様もゆっくりと回されていましたよ!



さて、じっくりと清凉寺を散策した後は、お待ちかねの豆腐料理♪
京料理おきな」さんは、嵯峨豆腐「森嘉」さんの向かいにあって、
ミシュランガイドでは☆も獲得されています。


次々と運ばれるお豆腐料理に舌鼓を打ちます♪






皆さんと歓談しながら和やかに頂きました。
とてもおいしかったです。


お腹を満たした後は、大覚寺へ向けて嵯峨野を散策!


稲の穂も実りだし、遠くには鳥居形も見えます。
9月も半ばを迎えながら残暑が厳しい一日でしたが、
初秋の雰囲気も感じることが出来ました。



大覚寺は、格式高い門跡寺院
大玄関では後宇多法皇が使用した輿が置かれ、
雅な雰囲気で迎えてくれます。


こちらは宸殿(しんでん)の蔀(しとみ)戸に付けられた金具。
蝉の形をしていて面白いですね。一つ一つ蝉の種類も違うそうですよ。
蝉は逃げる時に鳴き声を出すので、
侵入者を検知する防犯の願いが込められています。



参加者の皆様も興味津々で見上げています。


さて、霊宝館では源平ゆかりの寺宝展が行われています。
ちょうど中で観賞している間に・・・


外は一時的に大雨になっていました!心経殿も雨にかすみます。
心経殿の中には歴代天皇直筆の写経が収められ、
天皇の命により封印がされて信仰の対象ともなっている建物。
60年に1回の開扉と開封で、次回は平成30年に開かれますよ。



雨上がりの大覚寺苔の緑が生き生きとしていました。


今回は大覚寺前で解散です。
ちょうど雨に降られる前に嵯峨野大覚寺の風景を眺めることでき、
京料理おきなさんでは、豆腐料理を堪能することができました。
雨上がりの大覚寺も苔が綺麗で、晴れと雨、
それぞれを楽しめたのはラッキーでしたね。
今回はご参加頂きまして、ありがとうございました。



                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 22:18Comments(0)嵐山~嵯峨野エリア

2012年09月10日

9月1日 比叡山「横川」へ慈覚大師「円仁」ゆかりを訪ねて

9月1日(土)のらくたび京都さんぽは、
ロテル・ド・比叡フランス料理を堪能し、
ダイヤモンド社から出されている
慈覚大師円仁と行くゆかりの古寺巡礼 比叡山の歩き方」の一部を
らくたびで執筆している出版記念として、
慈覚大師「円仁」ゆかりの延暦寺・横川を訪ねました。




集合は、出町柳駅。ロテル・ド・比叡さんの送迎で、
バスに分乗して一気に比叡山へと向かいます。


標高が高くなるにつれ、壮大な琵琶湖の眺めが広がってきました!



ロテル・ド・比叡に到着すると、
早速レストランでフランス料理のコースが始まります。



彩りも鮮やかなお料理は、味も文句なしです♪
窓からの眺めもよく、遠くへ旅行に来たような気分。
皆さまで素敵な時間を過ごせました。





じっくりとフランス料理を堪能した後は、
再びロテル・ド・比叡さんのバスで延暦寺の横川へと向かいます。
それにしてもやはり比叡山は少し涼しい♪
実は気候が北海道と変わらないんです。



さて、横川慈覚大師・円仁によって開かれた修行地で、
延暦寺の中でも宗教的な雰囲気が残る場所です。
若村先生に資料を解説して頂きながら、じっくりと巡ります。


延暦寺は数多くの宗教者を出していきました。
親鸞道元らの人生を描いた看板の前でも、
先生の分かりやすい解説が光ります!


横川の中心となる横川中堂は、朱色が鮮やかな舞台造り。
円仁が乗った遣唐使船を表しているのだとか。




横川中堂には、円仁作と伝えられる
聖観世音菩薩像がお祀りされています。

若村先生の詳しいお話を聞いてから堂内へと入ると、
これまで訪れた時にはわからなかった発見もありますね。




ちなみにこの方が慈覚大師・円仁です。
15歳で比叡山に登り、伝教大師・最澄に師事。
その後、最後の遣唐使船で唐に渡り、帰国すると天台密教を大成しました。


こちらは閻魔大王が裁きをする場面。
若村先生の迫真の解説に皆がひきつけられました。


緑の美しい山道を歩いて・・・


元三大師・良源の住居跡と伝わる元三大師堂へ。
四季にわたって法華経が論議されたところから四季講堂とも呼ばれます。


元三大師といえば、角(つの)大師と呼ばれるこのお姿。
二本の角を持つ痩せた鬼は疫病神を追い払った時のお姿とされ、
現在でも厄除けの信仰を集めます。


こちらは元三大師の御廟
お坊さんのお墓ですが鳥居が立っているのも面白いですね。


こうして横川をぐるりと一周。最後は根本如法塔を眺めて、
横川を後にしました。


帰りもロテル・ド・比叡さんのバスで、出町柳駅まで送迎して頂きました。
途中の峰道では、車を止めて美しい琵琶湖の風景を見せて頂きました。
お心遣いに感激です!



今回は、ロテル・ド・比叡でフランス料理を堪能し、
緑に包まれた横川では円仁元三大師の足跡を求めて、
じっくりと散策しました。

自力で横川へ行くのはなかなか大変ですが、
今回は出町柳から送迎バスで行くことが出来、
若村先生の詳しい解説で、充実した散策だったのではないでしょうか。
ご参加頂きまして、ありがとうございました。



                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 00:09Comments(0)比叡山エリア

2012年08月19日

8月12日 金閣寺と上七軒ビアガーデン

8月12日(日)のらくたび京都さんぽは、らくたび初の金閣寺拝観と、
芸舞妓さんがおもてなしをしてくれる上七軒ビアガーデンでの夜の宴を催しました。


集合は金閣寺。夕方でしたが、まだまだ大勢の観光客で賑わっていました。
らくたびの京都さんぽでは初めての金閣寺の散策です。


象徴でもある金閣(舎利殿)は、この日も西日に輝いて迎えてくれました。
多くの観光客がいる中でも、若村先生の解説はよく聞こえます!


かつては金閣から池泉庭園を眺めた金閣寺。鏡湖池には、
日本列島をかたどったとされる葦原島などがあります。
目の前の島も、解説があると亀の形に見えてきますよ!



金閣寺はお庭も見事。金閣寺垣は、特有の背の低い垣根です。


境内には龍門瀑と呼ばれる滝もあります。
鯉の滝登りにちなんだ石もあり、夏の夕方に清涼な空間を作り出していました。


金閣寺の境内は、元は西園寺家の山荘。
その跡地ともいわれる安民沢には、弁天様の使いである白蛇の塚があります。


お茶室の夕佳亭(せっかてい)は、江戸初期の茶人・金森宗和好みのお茶室。
南天の床柱が有名で、三角や四角の窓などの意匠もユニークです。
「夕日に佳い」との名前にもぴったりの時間帯でした。


金閣寺でたっぷりと学んだあとは、ビアガーデンを目指しながら周辺のお社を散策です。
こちらは、通称「わら天神」の名で知られる敷地神社。安産祈願の信仰を集め、
授与される藁の護符に節があれば男の子、なければ女の子が生まれるのだとか。


桜の名所で知られる平野神社は緑がいっぱいの神社となっていました。
平安遷都時に長岡京から遷された古社で、
御祭神も今を生きる力をくださる「今木神」などユニークです。



かつて京都の街を囲んだお土居の堀の役割も果たした紙屋川を越えると、洛中に。
北野天満宮へは北門から入って行きました。なかなか北門から入ることはありませんね!


後ろの赤いお社は地主(じぬし)神社。祀られているのは天神地祇(てんじんちぎ)で、
菅原道真が祀られる以前から、天の神である天神をお祀りしていた神社です。
北野天満宮の参道は現在の本殿へと真っすぐは続いておらず、実はこのお社へと続く道でした。


こちらは絵馬所。京都で最も古い絵馬堂として多数の絵馬が飾られています。
あの新撰組が「誠」の文字のモチーフにしたともされる絵馬もありますよ。


北野天満宮を抜けると、いよいよお待ちかねの上七軒ビアガーデンです!
暑さの中を歩いてきて、ちょうど喉も乾いてきたころ合いです(笑)



皆様でかんぱ~い!!


らくたびのテーブルには、舞妓市まりさんがずっと付いてくれました。



舞妓さんが箸袋で折り紙を作ってくれて、こぞって箸袋を渡すほどの人気に!



若村先生や舞妓さんや皆様から貴重なお話をたくさん聞きながら、
夏の宴は大いに盛り上がっていきました。



今回は、金閣寺を詳しく分かりやすい解説を聞きながらじっくりと散策し、
道中の神社も楽しみながら上七軒ビアガーデンに向かいました。

普段お話しする機会の少ない舞妓さんからも
貴重なお話やおもてなしの心を感じることができた散策でした。

雨に降られることなく、昨年のリベンジも果たせましたね。
ご参加頂きまして、ありがとうございました!



                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 18:47Comments(0)西陣~北野エリア

2012年08月05日

7月28日 下鴨神社・御手洗祭 御苑の百日紅と廬山寺の桔梗

7月28日(土)のらくたび京都さんぽは、
御苑に残る九条家の茶室・拾翠亭(しゅうすいてい)を見学し、
咲き始めた百日紅(サルスベリ)の花を観賞。

御所東では廬山寺の桔梗を愛で、
最後は下鴨神社の厄除けの行事・御手洗(みたらし)祭で、
冷たい水に足を浸して無病息災を祈願しました。


まずは丸太町駅を出発し、京都御苑内に残る
九条家のお茶室・拾翠亭へと向かいました。



九条池に面したお茶室は築200年。
一流公家も使った場所に、現在は気軽に上がることが出来ます。
「翠(みどり)」の草花を「拾」い集めるという
素敵な意味が込められた拾翠亭からは、
緑に囲まれて池にかかる高倉橋が望めました。


拾翠亭の2階からは咲き始めた百日紅の花が!
お公家さんの目線で楽しめます(笑)


お茶室からの眺めを楽しんだ後は、先ほど見ていた高倉橋へ。
橋から眺めるお茶室も、これまた優雅です。


御苑を抜けて、寺町通へ。
鴨沂(おうき)高校の正門も、九条家から移築されたもの。
図書館には6万冊もの蔵書があるなど、山村先生から豆知識が!


廬山寺に到着しました。この地は紫式部の邸宅跡とされ、
源氏物語の世界をイメージした、桔梗の咲くお庭があります。
物語に出てくる朝顔の花は実は桔梗のことなのだそう!


廬山寺の墓地には、平等院の阿弥陀如来像の作者で知られる
あの大仏師・定朝のお墓があります。


しかも境内東の土手は、豊臣秀吉が築いたお土居の跡です。
たいへん貴重な遺構ですね。


廬山寺のお隣は梨木神社
境内には京都三名水の一つ、染井(そめのい)が湧きます。
皆さんで一服しながら頂きました。


下鴨神社へと向かう道の途中の駐車場には
木村英輝氏が描いた象の絵があります。
青蓮院の襖絵などで知られている方ですね。


賀茂川近くの妙音弁財天
弁天様のお使いはということで、境内には蛇の絵が奉納されています。
来年はへび年ですので、注目を集めるかもしれませんね。


出町柳の三角地帯の葵公園には、映画俳優・尾上松之助の胸像があります。
昭和41年に当時の知事・蜷川虎三によって建てられました。


さて、糺の森に入り河合神社へ。
祀られているのは神武天皇の母の玉依姫命。
下鴨神社のご祭神とは別の神様で、美人祈願で知られています。


糺の森は緑が美しく、空を覆う木々の陰で涼しい森です。


森にはかつて神宮寺もありましたが、
明治期の神仏分離令に伴う廃仏毀釈運動で姿を消しました。
今は池の跡が残され、木漏れ日の美しいスポットになっています。


こちらは文豪・谷崎潤一郎が住んだ場所。
引っ越しの多かった谷崎も下鴨の地を気に入っていたそうですが、
冬の寒さが厳しかったようで、温かい熱海に引っ越して行きました。


さて、いよいよ御手洗祭へとやってきました。
冷たい水に足を浸して無病息災を願います。
この日の気温は、なんと37.5℃まで上がる厳しい猛暑!
まさに生き返るような心地がしました。


足を浸した後は、ご神水を頂きます。
これがまた冷たくておいしい!皆さまの無病息災を願いつつ、
こちらで解散とさせて頂きました。

今回は御所の拾翠亭で優雅なお茶室からの眺めを楽しみ、
廬山寺の桔梗も色鮮やかに咲き、梨木神社では名水を頂き、
下鴨神社では御手洗祭で無病息災を願いつつ涼を頂きました。
皆さま本当にお疲れ様でした。




                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 16:08Comments(0)御所~下鴨エリア

2012年07月29日

7月22日 伏見の名水巡りと伏見稲荷大社・本宮祭

7月22日(土)のらくたび京都さんぽは、
伏見を歩いて史跡や名水を巡り、伏見稲荷大社では
本宮祭で明かりの灯り始めた境内を散策しました。


出発は京阪の中書島駅。今回の講師は山村先生です。



まず向ったのは竜宮造の赤い門が印象的な長建寺


こちらには閼伽水(あかすい)というお水が。
伏見はかつて「伏水」とも書かれ、
今でも至る所で名水を頂けるポイントがあります!


伏見の特徴的な風景は酒蔵です。
月桂冠の酒蔵が続く美しい街並みを通り抜けていきます。



鳥せい本店さんにも名水の白菊水が湧き、この日も地元の方が並ばれていました。




油掛地蔵へとやってきました。かつて大山崎の油売りが門前で油をこぼし、
残りをお地蔵さんに掛けたところ、商売繁盛したという伝説を
身振り手振りで分かりやすく解説して頂けました。


キザクラカッパカントリーへとやってきました。
お酒に関する資料やお土産も買うことが出来ます。


こちらでは「伏水(ふしみず)」という名水が湧きます。
伏見でおいしいお酒が造られるのもこうした水の力があるからですね!


続いて、月桂冠の旧本店社屋を活用した伏見夢百衆さんにて
皆さんで一服です。伏見の水で入れたコーヒーなどを頂きました。



再び伏見の街を散策へ。こちらはかつてあった遊郭の建物です。
知る人ぞ知るスポットですね。


電車で移動をして伏見稲荷大社へとやってきました。
本宮祭の提灯や燈籠の点灯まで境内を散策します。


商売繁盛のご利益を求めて参拝です!


本殿の横から建築様式を詳しく解説して頂きました。
講師からの説明がないとわからないことばかりです。


千本鳥居には一足先に幻想的な明かりが灯っていました。


こちらは奥社の「おもかる石」。燈籠の上の石を持ち上げて、
予想より重ければ願いは叶いにくく、軽ければ叶うといわれている石です。
皆さんで持ち上げてみました~!


ふたたび千本鳥居を抜けて・・・


お産場稲荷を経て、楼門に戻る頃には明かりが灯り始めていました。



本日はこちらで解散!
明かりが灯り、盆踊りも始まった伏見稲荷は大いに賑わっていました。

今日は伏見をたっぷり楽しんだ一日。冷たくておいしい名水に、
本宮祭の幻想的な明かりが灯る光景は、京都の夏の風物詩です。
ご参加いただきまして、ありがとうございました!


                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 13:07Comments(0)伏見~深草エリア

2012年07月21日

7月8日 天得院・桔梗の庭と特別公開・荷田春満旧宅へ

7月8日(日)のらくたび京都さんぽは、
桔梗咲く東福寺の塔頭・天得院と、東福寺の大伽藍を散策し、
苔の美しい塔頭・光明院を経て、伏見稲荷大社では
特別公開中のお茶屋荷田春満旧宅を見学しました。
今回は初の試みで、平日の12日にも森先生で同じ散策を実施しました。


出発は京阪の東福寺駅。この日の講師は若村先生


まずは東福寺の境内へと向かいます。こちら万寿寺は、
かつては京都五山にも数えられた名刹でしたが、
現在は東福寺の塔頭の一つとなっています。




境内を歩きながらも若村先生が解説をしてくれます。
今回ならではの光景です!


紅葉で知られる東福寺の通天橋。青い季節も綺麗です。


東福寺の塔頭・天得院に到着しました。桔梗の時期の特別公開です。
境内はまさに桔梗が見ごろを迎え、青や白の涼しげな花を咲かせていました。



参加者も思い思いにお庭を楽しみます。
実は花の中には八重の桔梗もあるそうです!
四葉のクローバーのように、皆さん探しておられました。



天得院の見どころの一つは華頭窓からのお庭。
窓の奥に立つ灯篭も趣を添えてくれます。


今回は少人数ということで、東福寺の大伽藍の一つ一つも
じっくりと若村先生から解説して頂けました。


本堂では堂本印象の天井龍の絵を覗き・・・


禅宗寺院最古の三門を見上げます。


こちらは東司(とうす)。現在の言葉でいうと、お手洗いです。
禅寺ではお手洗いに至るまで細かい作法があり、
自らを律する修行の一部だったそうです。


境内を満喫して、塔頭の光明院へと入ります。
虹の苔寺」とも呼ばれるほど、ウズマキゴケの緑が見事なお庭です。


そして光明院の特徴はこうして額縁のように
風景を切り取って眺められること。
重森三玲による斬新な立石も絵になりますね。


さらに光明院では丸窓からのお庭を楽しむことが出来ます!
京都らしい風景と癒しに満ちた空間は、時間が経つのを忘れさせてくれます。


光明院を後にして、住宅街を縫うように通り抜けると
そこは伏見稲荷大社のお産婆稲荷でした。
お山巡りをすると最後に訪れるお社で、願いが産まれる場所といわれます。


伏見稲荷では、しめ縄や鳥居の由来について詳しく解説して頂けました。
明快な解説に、参加者の皆さまからも納得の声が聞こえてきます。


伏見稲荷大社の本殿にも参拝します。ちょうど綺麗な青空が広がりました。


そして「京の夏の旅」で特別公開されている、
荷田春満(かだのあずままろ)旧宅へ。
美しい室内からは、伏見稲荷の楼門も綺麗に見えます!
普段は出逢うことのできない光景に感激しました。


本日最後は、伏見稲荷大社のお茶屋です。
江戸時代に後水尾上皇から下賜された貴重な建物。
内部は撮影できないのですが、格式と優雅さを感じさせてくれる
見事な意匠が散りばめられていました。



さて今回は、同じ企画を休日と平日とそれぞれで実施するという初の試みで、
若村先生にはいつも以上にたっぷりと解説して頂けました。

天得院の桔梗は見事に咲き誇り、光明院の苔のお庭も
抜群の美しさで迎えてくれ、最後の伏見稲荷では青空も広がって、
普段は見られない場所を気持ちよく歩くことができましたね!

素敵な散策にご参加頂きまして、ありがとうございました!



                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 23:48Comments(0)東福寺~伏見稲荷エリア

2012年07月16日

7月15日 祇園祭宵山の宴&イヤホンガイドミニさんぽ

7月15日(土) 
祇園祭特別企画!
郭巨山の四条京町家で名物・鱧寿司とイヤホンガイドミニさんぽ

開催されました。

19時に会場となる 四条京町家 にご集合いただき、A・B2チームに
分かれて、京名物・鱧寿司とイヤホンガイドでのミニさんぽ
お楽しみいただきました。

≪ 宵山ミニさんぽ ≫
ご案内は らくたび代表・若村 

らくたび初のイヤホンガイドを使ってのご案内です。
周辺の賑わいやお囃子の大音響にも負けず、イヤホンでしっかりご案内を
しながら山鉾町を散策しました。
今年の注目は … もちろん 山一番 を引き当てた我らが郭巨山


若村のご案内もいつも以上に熱が入っています。
駒形提灯に明かりが灯り風情満点。



大混雑の中、参加者の皆さんと編み出した秘法 らくたび目印


先頭の若村がらくたびうちわを上げると、
参加者の皆さまもうちわを上げて後ろのメンバーに場所を合図をします。
即興でこの目印を編み出すとはなんというチームワークのよさ!
この秘法は代々受け継がれて、らくたびの伝統となることでしょう(笑)

≪ 四条京町家で宵山の宴 ≫
四条京町家では宵山の宴を開催。散策前、散策後に 京名物・鱧寿司と
飲み放題ドリンク
をお楽しみいただきました。

また、翌日から中国に転勤で引越しされる会員の岩崎さまの益々のご活躍を祈って、
プチ壮行会も。郭巨山の厄除け粽、手ぬぐい、ストラップ入りの 郭巨山福袋
をささやかながらプレゼント。

岩崎さん、引越しされても、いつでも京都に里帰りしてきてくださいね。
会員さま、スタッフ一同お帰りをお待ちしております~。

こうして、わいわいと賑やかに、楽しい宴となりました。
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。

来年以降も祇園祭企画を開催して参りますのでどうぞお楽しみに!

                     文・写真 / らくたび 森  


Posted by らくたび  at 20:10Comments(0)祇園祭

2012年07月08日

6月30日(土)3社の茅の輪くぐりと東山さんぽ

6月30日(土)のらくたび京都さんぽは、ちょうど1年の半分を迎える日ということで、
東山を代表する3つの神社で茅の輪をくぐり、半年間の穢れを払いながら、
周辺に隠れる歴史スポットや知られざる社寺をめぐりました。

出発は八坂神社の西門から。今回も大勢の方にご参加頂きました。



八坂神社には蘇民将来(そみんしょうらい)を祀る疫神社もあります。



7月に行われる祇園祭は八坂神社の厄除けのお祭り。
八坂神社の裏にある絵馬殿には、なんと!らくたびオフィスのある、
郭巨山町が奉納した大きな絵馬もあります。山村先生がぬかりなくご紹介されていました!


八坂神社は本殿と拝殿が一つの屋根で覆われている祇園造が特徴です。
山村先生がその境目を指差し解説中です!



さて、本日1つ目の茅の輪くぐり。左→右→左の順番で3回くぐりますが、
1回毎に長く伸びた列の後ろに並ぶのは、日本人らしい光景かもしれません。
看板に書かれた唱え言葉を、しっかりと覚えてからくぐっていかれる方もいました。


八坂神社の境内には、今年の大河ドラマ・平清盛の父である
忠盛ゆかりの灯篭もあります。


八坂神社で厄除けをした後は、円山公園へ。
祇園祭の一部の山鉾の部材は、公園の中に立つ山鉾館に保管されています。
それぞれにかかっている額の文字は、町内ゆかりの方が書かれているそうです。


知恩院三門前へ。二階建ての門としては日本最大の大きさ!
何度見ても圧倒される迫力があります。


三門の脇には井戸があり、祇園祭で山鉾巡行の先頭を務める
長刀鉾の鉾頭(ほこがしら)を三条小鍛冶宗近が造った際に
使われたといわれています。立て看板もなく、知る人ぞ知る隠れスポットに
皆さん興味津々と言った様子でした。


知恩院の黒門の奥は立派な石垣が見えてまるで御城のよう。
一説には、徳川将軍家がいざという時の砦として
使おうとしたとも言われています。


続いて、白川沿いを進みます。行者橋とも呼ばれる
細い一本橋を皆さんで渡りました~。幅は66cmだそうです!
白川沿いはが美しいですね。


細い路地の奥には明智光秀の首塚があります。
本能寺の変は今の暦に換算すると7月1日で、ちょうど散策の次の日。
光秀は東山にひっそりと眠っています。
首塚は、近くの和菓子屋・餅虎さんが代々管理をされており、
光秀饅頭」も販売されています。おみやげに買っていかれる方もおられました。


平安神宮へと到着しました。
応天門に茅の輪がかけられています。


本日2社目の茅の輪くぐり。皆さんで一斉にくぐりました!
一時的に大混雑です(笑)


参拝と休憩を挟んで出発。平安神宮の駐車場には古そうな門が。
実はこの門、幕末に設けられた治安部隊・京都守護職の屋敷門です。
門の奥は武道センターで、年に一度、剣舞の披露に際して開かれるそう。
こちらも立て看板が無いので、知る人ぞ知る歴史スポットですね。


丸太町通を渡って、御辰(おたつ)稲荷神社へ。
江戸時代、東山天皇の側室の夢のお告げで創建された神社です。
御所から見て辰の方向にあり、夢に現れた狐はお箏が上手だったそう。
「辰」は「上達」にもつながるため、芸事上達のご利益で信仰を集めました。


続いて須賀神社へ。古くは西天王社とも呼ばれ、
八坂神社と同じ神様を祀る厄除けの神社です。
隣に祀られる、交通安全専門の「交通神社」も有名ですね。


須賀神社の北には、聖護院の塔頭・積善院(しゃくぜんいん)があります。
境内にある、崇徳院地蔵は「人食い地蔵」とも呼ばれる、なんとも恐ろしげなお地蔵さん。
その由来は「すとくいん」の呼び名が「ひとくい(人食い)」へと変化したからだそう。
実際に人を食べることはなさそうです!

積善院は、醍醐寺と同じく五大力さんを祀るお寺でもあります。
またまた知る人ぞ知る場所ですね!


しばらく歩いて吉田神社へと進んでいきます。
山蔭(やまかげ)神社は、料理の神として藤原山蔭を祀る神社です。
調理や味つけに秀でていたそうですよ~


そして本日のゴール、吉田神社で3社目の茅の輪をくぐりました。
これだけくぐれば、半年間の厄はしっかりと落とせたに違いありません。


ちょうど夏越の払い神事が始まるころで、こちらで解散とさせて頂きました。
神事に参加をして神職さんに続いて茅の輪をくぐることもできました。
地元の方も大勢の方が参加しており、すごい行列!
参加者は最後に茅(ちがや)を持ち帰らせて頂きました。


今回は、半年間の厄落としとして3つの神社で茅の輪をくぐりながら、
東山の知られざる社寺・歴史スポットをたどれた散策でした。
何度も歩いている場所でも、京都には意外な場所に歴史物語が隠されていますね。

多くの方にご参加いただきまして、ありがとうございました。
次の半年も「らくたび」をよろしくお願いいたします!



                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 10:41Comments(2)岡崎~吉田山エリア

2012年06月26日

6月16日(土)大原・寂光院と三千院・来迎院

6月16日(土)のらくたび京都さんぽは、緑輝く大原を散策し、
お昼は魚山園さんで「あじさい膳」を頂きました。

出発は地下鉄の国際会館駅。魚山園さんの送迎で寂光院の近くまで送って頂けます。
天気は雨でしたが、雨の日に大原を訪れる機会もなかなかありません。
きっとも美しいはず。期待が高まります!


寂光院の参道は期待通りに緑が素晴らしい輝きで迎えてくれました!
雨の散策は植物が艶めいて生き生きとしています。紫陽花も咲き、雨も似合う境内です。



本堂にて、お寺の由緒やご本尊の六万体地蔵菩薩についてお話を伺います。
寂光院は平清盛の娘である建礼門院・徳子が余生を過ごした場所で、
平家物語の最後に後白河法皇が訪ねてくる場面の舞台としても知られます。



樹齢千年といわれた姫小松の木は西暦2000年の火災によって痛み、
枯死してしまいましたが、古木が残されていて周りを歩くこともできます。


寂光院の隣には建礼門院・徳子のお墓も残されています。
再び階段を上ってお参りされる方もいらっしゃいました。


魚山園さんへと大原を散策しながら向かいます。
途中、若村先生から平家物語ゆかりの朧(おぼろ)の清水を解説して頂きました。


歩いているとシソ畑にも出逢いました。大原は紫葉漬けの里としても知られています。


呂川の脇を通って・・・



魚山園さんに到着です!


皆さんでワイワイ楽しく、あじさい膳を頂きます。
3段の引き出し部分に紫陽花の柄が入っていますよ~!



お腹が膨れた後は、来迎院へと向かいました。ここまで来られる方は少ないですが、
実は慈覚大師・円仁ゆかりのお寺。
声明の本拠地で、深い歴史をお持ちです。


ご住職さんからお寺の歴史と、声明(しょうみょう)の美しい声も聞かせて頂くことができました。
私は外で聞いていましたが、静かに降る雨の中に響く様子は、
ずっと昔から変わらないのではと感じました。


若村先生からも大原の歴史について詳しく解説して頂けました。
大原の地名は、来迎院の正式名・大原寺(たいげんじ)来迎院から来ているのだそう。



最後に三千院へ。雨の日の苔や緑の美しさは京都でも有数です。
その中に静かに佇む、往生極楽院の阿弥陀三尊。
深い歴史を雨が包んで、趣を引き立ててくれました。



三千院といえば紫陽花ですが、今年は紫陽花の開花時期が少し遅く、
この日は咲き初めといったところでした。



かわりに京鹿子(きょうがのこ)の花が雨でも鮮やかな色彩を見せてくれました。


境内では紫蘇ジュースも無料で配られています。
意外に甘くて、おいしいジュースでした。



さて、この日は普段はなかなか見られない雨の大原を満喫できた一日でした。
お食事もおいしく、苔や緑が艶やかに輝いて、静かに響く声明の音色。
雨の日にしか感じられない美しさに出会えた散策だったと思います。
今回は大勢の方にご参加頂くことができました。ありがとうございました!



                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 00:01Comments(0)大原~八瀬エリア

2012年05月27日

5月20日(日) 優雅な三船祭と悲恋が残る嵯峨野めぐり

5月20日(日)のらくたび京都さんぽは、新緑の美しい嵐山にて
平安貴族の船遊びを再現した三船祭を見学し、
平安時代に世をしのぶ女性が隠れ住んだ嵯峨野を歩き、
最後は嵯峨祭のお神輿が並ぶ清凉寺前のお旅所を目指して散策しました。


出発は阪急の嵐山駅。三船祭が行われるとあって
人も多めです。まずは法輪寺から。
法輪寺へは階段を上っていきますが、見事な新緑もみじが迎えてくれました!



法輪寺には電電宮というちょっと珍しいお社があり、
電気・電波の神である電電明神が祀られていますよ。


法輪寺からは抜群の眺望を楽しむことができます。
山村先生が、送り火や山々を丁寧に解説して下さいました。
ちょうど三船祭の一行が渡月橋へと向かってくる場面も目撃です!



法輪寺から櫟谷(いちだに)宗像神社を経て、渡月橋まで来ると、
三船祭の牛車が到着していました。



三船祭を見学する前に、小督(こごう)塚に立ち寄りました。
小督局は平安時代、その美貌と琴の音色で高倉天皇に愛された女性でしたが、
娘を高倉天皇の妃としていた平清盛の圧力によって嵯峨野に隠れ住むことになりました。
それでも彼女を探しに来た天皇の使いは、美しい琴の音色から見事に小督を見つけ出したという
ロマンチックな物語があります。



さて、いよいよ三船祭の船遊びが始まりました。車折神社の御祭神も御座船にお乗りになり、
龍頭船では雅な舞が披露されています。時代をタイプスリップしたかのような光景ですね!



私たちも平安時代の船遊びの世界をじっくりと堪能させていただきました。



名残を惜しみつつ三船祭を後にして、嵐山公園を散策します。
保津川を開削した角倉了以(すみのくら りょうい)の像を解説中です。
円山公園の坂本竜馬像・三条大橋の高山彦九郎像と並ぶ
京都三大銅像の一つだそうですよ~!


嵯峨野の美しい竹林も抜けて行きました~!


輝く緑に包まれた野宮神社に到着です。
皮を残したままのクヌギを使った黒木の鳥居が印象的です。


野宮神社は伊勢神宮に奉仕する女性・斎宮が身を清めた場所の一つで、
源氏物語では光源氏と六条御息所の別れの場面で登場します。


嵐山の景色を再現した苔のお庭もありますよ。
橋が渡月橋で奥の灯籠が愛宕山!緑がいっぱいの境内でした。


嵯峨野散策を続けていると、土佐四天王像が現れました!
凛々しい表情をされています。



俳人・向井去来ゆかりの落柿舎(らくししゃ)の前。柿の木も緑の葉を茂らせていました。
辺りは長閑な風景が広がっています。山村先生が落柿舎の名前の由来を面白く解説中です。



桜と紅葉の美しい二尊院の前を経て・・・



祇王寺に到着しました!境内は柔らかい一面の緑に包まれて
「これぞ京都」といった空間です。


祇王寺は、平安時代の白拍子・祇王や仏御前ゆかりのお寺です。
祇王は清盛に気に入られた歌や舞の名手でしたが、仏御前の登場によって捨てられ、
母や妹とともに嵯峨野に隠れ住みました。
やがては仏御前も世を儚んでやってきて、皆で念仏三昧の余生を過ごしました。
境内には祇王のお墓と清盛の供養塔が並んでいます。



最後は、清凉寺の境内を抜けて、野宮神社と愛宕神社のお神輿が置かれている御旅所へ。
別々の神社のお神輿が並んでいるのが面白いですね。



今回の散策は、美しい船遊びに平安の雅を感じ、新緑に包まれた社寺をじっくりと巡りながら
心癒された散策だったのではないでしょうか。山村先生の優しい口調で語られる悲恋の物語も、
柔らかい緑によく似合っていました。気持のよい5月のひと時。
皆様、ご参加頂き本当にありがとうございました。



                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 10:22Comments(0)嵐山~嵯峨野エリア

2012年05月21日

2012年5月13日(日) 江戸たび☆第3弾!両国へ


本日は晴天にも恵まれ 江戸たび☆第3弾~浜離宮から両国さんぽ~
スタートしました!スタート地点は 浜離宮恩賜庭園 です。

浜離宮恩賜庭園は徳川将軍家の鷹狩場から別邸として発展し、明治時代には
浜離宮となりました。そして現在は国の特別名勝・特別史跡に指定され有料で
開放されています。JR新橋駅から数百メートルの場所にあり東京湾に面した立地に
なっています。元祖東京のウォーターフロントですね。

鴨が気持ちよさそうに泳いでいます。


大都会と庭園とのギャップが、都会の喧騒から解放された気分にしてくれます。





庭園の中にある発着場から、 水上バス(東京水辺ライン) にて隅田川を北上し両国を
目指します。両国に着くまでに 隅田川に架かる14 もの橋を通過します。
黄色や赤・緑といったカラフルな橋も多く、目を楽しませてくれます。





橋によっては、頭上スレスレの高さを通過します。



隅田川から臨む 東京スカイツリー はとても雄大でした。



両国で水上バスから降りた後は、 両国の町 をらくたび一行がさんぽします。



両国橋は、江戸時代の大火事(1657年の明暦の大火)の際たくさんの人が逃げ場所を
失い亡くなったことから、江戸の都市計画として隅田川に架けられました。

両国というのは武蔵の国と下総の国の両方という意味です。橋のたもとには火が移らない様に
火除け地(大きな空き地)が作られました。そしてその空間が江戸有数の商業ゾーン・盛り場として
発展したのです。

現在の 両国橋 です。


両国国技館 の前。当日は大相撲5月場所の中日でした。櫓とノボリが象徴的ですね。


さあ、いよいよお昼御飯の時間となりました(^^)。場所は相撲部屋(旧宮城野部屋)であった建物を
使った割烹 吉葉 さんです。


店内の中央には 土俵がドドーン と配されており、稽古場としての臨場感抜群です。


お料理は豪華会席料理です。


食事の後、お店のご厚意により二階のしつらいを見せていただき、奥の深い建物美を
堪能させていただきました。ごっつあんです!!




食事の後は、若村さんガイドによる両国界隈の歴史散策のはじまりはじまり~♪

この向かい側が 北斎通 です。葛飾北斎の「葛飾」というのは、この地が下総国葛飾領で
あった事によるものです。


ここは 勝海舟生誕の地 です。


跡地に建つ喫茶店では勝海舟にちなんだ 勝カレー
いただく事が出来ます♪


吉良邸跡 です。あまりにも有名な 忠臣蔵の舞台 です。吉良家上屋敷は2550坪も
あったそうです。




明暦の大火で亡くなった人々を供養する為に建立された回向院(えこういん)の中にある
力塚(名力士の慰霊碑) です。寺院と相撲?実はここ回向院は相撲発展の舞台なのです。



~両国と相撲の発展について~
寺社建設費用を集める為の勧進相撲として江戸幕府から‘‘お墨付き”をいただいた相撲興行は
前述した両国の賑わいと共に発展し、ここ回向院の境内で数多く開催されました。近代になり、
明治42年に両国国技館(旧国技館)が建設され、昭和60年には新国技館が完成し現在に至ります。

ブラタモリでも取り上げられた 旧国技館の土俵のなごり です。これも土地の記憶?!



そして最後は両国駅で解散となりました。普段何気なく通過したり電車から眺めている街並みも、
らくたびで散策すると「歴史の奥ゆき」を感じる事が出来ます。そして何より、皆で歩いてまわるのって
楽しいですね。とっても有意義な江戸たびとなりました。皆さんお疲れさまでした!!


                               ご案内 : らくたび代表 / 若村 亮
                              写真・文 : らくたび会員 / 「ナオキ君のパパ」さま
                              ( ご協力ありがとうございました。 )
                                 


Posted by らくたび  at 11:32Comments(0)東京エリア

2012年05月11日

2012年5月5日(土) 宇治さんぽ 平等院&三室戸寺


5月5日(土)のらくたび京都さんぽは、藤原氏の栄華を象徴するお寺、
世界遺産の平等院 と、この時期2万株のツツジが咲き誇る関西屈指の
ツツジ寺・三室戸寺 を訪ねました。道中には源氏物語の世界を偲べる
スポットも点在しています。

出発は京阪の三室戸駅。この日の天気は快晴で、青空が広がり、日差しも
降り注ぐ初夏を感じる陽気。今年は平等院の藤棚には天候不順によって
花が咲いていないということで、代わりに鳳凰堂の拝観をすることになりました。

が!連休中ということで、世界遺産の平等院は大変な賑わいが予想されます。
そこで私(添乗・吉村)が一足先に平等院へ行って、鳳凰堂の拝観券を押さえて
くることに!頑張ります!

行ってみれば案の定、受付までに15分待ち、別売りの鳳凰堂のチケットも
2時間先がなんとか買えたというほどの大盛況!無事にチケットを入手できて一安心。
写真は、三室戸寺へ向かった一行に追いつくための移動中、宇治上神社にお神輿が
戻ってきている場面です。

私は三室戸寺の拝観には間に合いませんでしたが、きっと皆様はこのような見渡す
限りのツツジの絨毯をご覧になれたのだと思います!
境内には、源氏物語の宇治十帖にちなむ 浮船の古碑 もあり、若村先生が
情緒豊かに物語を語られたに違いありません(笑)

さて、三室戸寺から宇治上神社へと向かいます。途中には、平安時代に阿弥陀三尊が
線で描かれた石があり、こちらは源氏物語・宇治十帖の「蜻蛉(かげろう)」の巻に
ちなんで、 蜻蛉石 と呼ばれています。
およそ800年の時を経て、少し見えにくくなっている仏様の姿を先生が丁寧に解説して
下さいました。


宇治の世界遺産の一つ、 宇治上神社 へと到着しました。
本殿は今から1000年ほど前、西暦1060年代に伐採された木材を使用していることが
年代測定で判明し、 現存する日本最古の神社建築 なのです!
源氏物語で八の宮がひっそりと暮らしていた宇治の場面は、この宇治神神社の辺りが
モデルともされ、昔ながらの雰囲気が残る境内。
実は、結婚式も挙げられる神社だそうですよ~!


境内で自由時間を取りつつ、本殿に参拝です。
本殿は雨風を避けるための覆屋(おおいや)の中にあり、1000年も残ることができたのも、
覆屋の活躍が大きいそう!

御祭神は、応神天皇・仁徳天皇・宇治稚郎子(うじのわきいらつこ)。
応神天皇の皇子である仁徳天皇と宇治稚郎子の二人は、兄弟で皇位を譲り合った
エピソードを持ちます。


宇治上神社から宇治神社を抜けて、 源氏物語・浮船の巻 をイメージした石像の前へ。
浮船の物語が、若村先生から語られています。


赤い 朝霧橋 を渡って、宇治川の中州・中の島へ。朝霧橋の上からは風光明美な
宇治の景色が一望できます。
山並みは源氏物語の時代から変わっていないのでしょうね~!


中の島に到着です。宇治川は平安時代の末期、源平の戦いの舞台ともなりました。
若村先生が戦いの場面を熱く語られています。私は一足先に平等院へ。
一行からずいぶんと離れても、若村先生の大きな声は島に響き渡っていました~!
参加者様にはさぞ迫力を持って聞こえていたに違いありません(笑)


平等院 ではまず 鳳凰堂 から拝観。先にチケットを押さえていたので、
すぐに入ることができました。


浄土の世界へ行ってらっしゃいませ~!


現世に戻られた後は、 藤棚 の前へ。藤について若村先生が熱弁中!
長く枝垂れる藤は子孫繁栄に繋がり、平等院を建立した藤原氏にちなんで
植えられているそうです。藤棚には本当に藤がありませんが、これはこれで
滅多に見られない光景ですね!

でも、ほんの少しだけ咲いています。藤棚に残る貴重な藤です。


源頼政が自害した 扇の芝 の前へ。源頼政は、平氏が全盛を極める時代の中、
源氏で唯一、三位の高い位に任ぜられたため、源三位(げんさんみ)とも呼ばれました。
しかし晩年に平家打倒の兵を挙げ、この芝の上で最期の時を迎えます。
「埋もれ木の・・・」と時世の句を交えながら、若村先生から臨場感を持って語られています!


続いて鳳凰堂の正面へ。藤棚に花がない代わりに、池の前にはたいへん立派な
藤の鉢植えが置かれていました。
今年は例年とは違った角度から、藤と鳳凰堂の写真も撮ることができますよ。

池を背にそよぐ藤の花もとっても綺麗です。


若村先生から、末法の世や、九つの往生の段階(九品往生)に基づいて
仏様が結ぶ手の形(印相)について、軽やかなご説明が!
身振り手振りを交えながら、仏教の教えをとても分かりやすく語っていただき、
周りの一般の参拝者も聞き入っておられました!


鳳翔館(宝物館)の拝観を経て解散とさせていただきましたが、時間の許される
皆様とは塔頭などをたどりながら平等院を後にしました。
こちらは 源三位(げんさんみ)頼政のお墓 です。


最後は、宇治橋のたもとに立つ、 紫式部の像 の前へ。
式部も宇治の風光明美な景色を見ながら、源氏物語の宇治十帖を書いたことでしょう。

この日は、ツツジを眺め、藤にも出逢い、極楽浄土を垣間見て、源氏物語の情緒豊かな
世界にも触れることができた散策でした。

初夏を感じる陽気の中、ゴールデンウィークの一日を宇治で満喫することができたのでは
ないでしょうか。

参加者の皆様、お越し頂きありがとうございました!


                         ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                 受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥  


Posted by らくたび  at 18:12Comments(0)宇治エリア

2012年05月11日

2012年5月4日 天王山の戦いと大山崎を歩く


5月4日(祝)のらくたび京都さんぽは、羽柴秀吉と明智光秀が激突した
大山崎の天王山周辺を歩きました。
天王山の山頂にも登り、道中で山崎の戦いの物語も聞かせて頂きます。
この日は弱い雨が降ったり止んだりでしたが、その分空気は澄んで涼しく、
遠くの景色もよく見える散策日和でした。

出発はJRの大山崎駅。なんと駅前には、千利休が手掛けた唯一現存するお茶室を
持つ妙喜庵があります。交通の要衝として、深い歴史を持つのが大山崎です!

山村先生が本日の行程を説明中。指差す先に、目指す天王山があります。
皆さん、歩きやすい服装で来られています。

いよいよ天王山へ!初めは舗装された道ですが、実はこの日有数の急な坂でした~(笑)
宝寺で知られる宝積寺を目指します。

なんとか宝積寺の前に到着。険しい坂でした~(笑) 
宝積寺は、奈良時代の聖武天皇が、夢に現れた龍神から授かったという打出と小槌
奉納されているところから宝寺と呼ばれます。
実は秀吉はこの宝寺に本陣を構えていたとの解説が!

そしてこの三重塔は秀吉が勝利の記念に、なんと一夜にして建てたという伝説が残ります!
中国大返しや墨俣一夜城だけでなく、秀吉は何をやらせても仕事が速いですね(笑)

本堂前に到着。先に閻魔堂を拝観します。中では、閻魔大王像やそのお付きの眷属が
お待ちかね。地元のボランティアガイドの方が丁寧にご説明して下さいました。
まさに閻魔庁さながらに立ちならんでいて、閻魔様の迫力あるお顔には圧倒されました!

続いて、本堂の拝観へ。本堂には天王山の額が上がります。
内部には本尊・十一面観音像毘沙門天像などを拝観しました。こちらもボランティアの方に
丁寧にご説明して頂きました。ありがとうございました!

本堂の前には、秀吉が本陣を置いた際に腰かけたという石があります。案内板がないので、
ガイドと一緒でないと見過ごしてしまいますね。実はこの石、秀吉が天王山の戦いを制して
天下人へと駆け上ったところから秀吉の出世石と呼ばれています。今でも腰をかけると
出世ができるそうですよ~。これで昇進も間違いなし!?

宝積寺の境内から、いよいよ天王山への山道が始まります。標高は270mですが、なかなか
勾配がある山道です。足元に気をつけながら登っていきます。

登り始めて程なく、早くも抜群の眺望が待っていました!淀川や枚方・大阪の街が見渡せます。

山中に立ちならんでいるのが秀吉の道と題された、山崎の戦いの絵巻物風の説明板。
山村先生が時々刻々と変わる戦況を、分かりやすく解説して下さいました。臨場感がわいてきます!
数で劣る光秀は秀吉の大群と戦うために、大群が伸びて互角に戦えるはずのこの大山崎を、
決戦の地に選びました。


こちらは、幕末の十七烈士の墓。禁門の変で京都を追われた長州藩士は、天王山に登り、
燃えゆく京都の街を見届けて自決をしました。久留米の神官・真木和泉のお墓もこちらにありますよ。
戦国と幕末、時代を超えた歴史をしのべる天王山。山村先生の物語解説も光ります。


酒解(さかとけ)神社へと到着。神社には正式表記の「自玉手祭来酒解神社」との旗が立っていて、
たまてよりまつりきたる さかとけじんじゃと、山村先生が解説すると、一同から「おぉ~」と歓声が!


山頂へ向けていよいよ最後の登りへ。途中には八重桜が散ったピンクの道が。素敵ですね!


そして・・・ついに天王山の頂上に到着です!!一同で記念写真を撮りました。
皆様、達成感のあるお顔をされています。標高は2700m!ではなく、270m!
石も積まれていて、何やらすごい山へと登って来たよう(笑)
山頂は城跡で、意外なほど平らな場所もありました。眺望もなかなかですよ~。

足元に気をつけながら、ゆっくりと下山します。登るときには気がつかなかった緑や竹の美しさに
目が行きます。大山崎にも竹が多く、山中にはタケノコを運ぶ設備などもあります。
今の時期は竹の葉が散る「竹の秋」。時折、ハラハラと風に舞って、絵になる風景を作っていました。

真ん中の松が旗立松です。ふもとからも見えるように、秀吉は松の上に自軍の旗を立てさせたそう。
山が迫って秀吉の大群も動きにくい山崎の地に勝機を見出した光秀でしたが、先に秀吉に天王山を
取られてしまったことで、相手の士気が上がると同時に横からも攻撃を受け、勝ち目は無くなってしまった
とのでした。ここでも仕事が早い秀吉が抜きんでて、天下人への道をひた走って行ったのですね~

急な下り坂をゆっくりと下りて、山崎聖天に到着しました。


休憩をしながら、山村先生の解説を聞きます。山崎聖天は正式には観音寺といい、平安時代に
宇多法皇が創建した深い由緒を持つお寺。宇多法皇といえば、仁和寺を創建された方ですね。
聖天さんは現世利益の篤い信仰を集めています。

かつての財閥で有名な「住友」も立派な灯篭を寄進しています。

緑が綺麗な境内は山登りの疲れを癒してくれました~


最後には虹も架かってくれました。虹は意外と珍しく、太陽が高いこの時期の真昼には
見えないものです。パラパラとほどよく雨が舞う空に、太陽が低くなる夕方。まさに私たちの
下山を待ってくれていたかのような光景です!

無事に山崎駅まで戻ってきました。天王山は、道中にも社寺や史跡などたくさんや見どころがあり、
やはり山村先生の歴史物語も現地で聞くと臨場感がありました。
道々には新緑があり、美しい花も咲いて眺望もよく、楽しく歩けたのではないでしょうか。
参加者の皆様、本当にお疲れさまでした!


                                  ご案内 / らくたび代表・山村 純也
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 11:12Comments(0)西山~長岡エリア

2012年05月11日

2012年4月29日 仏像の宝庫 南山城を訪ねて 


4月29日(祝)のらくたび京都さんぽは、南山城の名刹と点在する石仏巡りに
出かけました。昨年は台風で延期となりましたが、この日はお日様が顔を出して、
絶好の散策日和に!参加者も40名を数えて大盛況でスタートしました!

まずはJR加茂駅からバスで岩船寺へ。行きのバスがいっぱいなるほどの
たくさんの方にお越しいただきました。岩船寺は創建が奈良時代という古刹。
境内は美しい新緑に包まれていました。石楠花も咲いて、絵になる風景が
広がっています。

岩船寺では、立派な阿弥陀如来像を拝観することができますが、なんと!
平等院よりも古い時期に作られた仏像です!1000年以上も前から信仰を集めた
立派な仏様を、今も間近で見られることに感動しますね。
お堂の中ではお寺の方にご説明いただきました。

お弁当タイムは岩船寺にて。お寺の方のご厚意で境内の休憩場所を使わせて
いただけることになりました。自然の中で頂くお弁当は、とてもおいしく感じます(笑)

岩船寺の三重塔は2003年に化粧直しをされて、鮮やかな朱色で輝いています。
塔をよく見てみると…!

塔を支える天邪鬼(あまのじゃく)さんがいらっしゃいます。四隅それぞれで、
お顔も違っているんですよ。

お腹も膨れたところで、深い歴史と美しい緑に包まれた岩船寺を後にして、
いよいよ当尾(とうの)の石仏巡りへと出発です!途中、こんなに大きな岩も
ありました!八帖岩と呼ぶそうです。

石仏巡りで最も有名な、笑い仏(わらいぼとけ)の前に到着。
山村先生が熱弁中~!

仏様のお顔が笑っているようですね~!仏様が傾いていますが、実物が
傾いているんですよ。今から700年ほど前に彫られたもので、以来ずっと人々を
笑顔で見守ってこられたのですね。隅々までとても美しく残っていました。

道中、次々に仏様が現れます。それぞれの由来を山村先生がご説明。
からすの壺 二尊と呼ばれるこちらの石仏。一見、仏様がお一人しか見えま
せんが、実は岩の横を覗くと…!

地蔵菩薩がいらっしゃいます!先生の解説がないと見過ごしてしまいそうな
位置にあります。すごく狭い場所にあって「どうやって彫ったのだろう?」と疑問が
わきますが、当時は今とは周りの地形が違っていたのでは、とのことでした。

先生が対岸の大きな仏様を解説中です!「あそこですよ」と、教えていただかないと、
見過ごしてしまいそうな場所にあります。

実際にはとても大きな仏様ですが、離れているので小さく見えます。
皆さん、カメラをズームにして撮影されていました。

私もズームで撮ってみました。丈六の阿弥陀様で、およそ2.5mもある大きな仏様です。
風格がありますね!

歩き慣れない道も、先生や大勢で歩くと軽やかです!京都の賑わいもよいですが、
長閑な山里の風景にも癒されました。

石仏巡りも終盤へ。道は昇り坂へと変わって、ゆっくり浄瑠璃寺を目指します。
が … 、、、途中で横道へと入り、知る人ぞ知る、浄瑠璃寺奥ノ院へと山道を向かって
行きます。やや険しい道のりのため、先に浄瑠璃寺へ向かう組にも添乗がつき、
別行動になりました。私は奥ノ院組へ。山道を進んで行き、小さな橋も渡りました~。 

歩くこと10分ほどで奥ノ院に到着!解説をする山村先生。
左手にお不動様が見えていますが・・・


急に山道を登りだした先生!!いったい何が!?

実は、今立っているお不動さんは近年になって作られたもの。当初の石仏は
後ろの岩だったのです!摩耗や岩が崩れたことによって下からでは見えにくいため、
先生が軽快なフットワークで駆け登り「こちらです!」と指し示してくれました。
参加者も興味津々です。

私も登ってきました。手前の岩にお不動さんの上半身が、後ろの岩にその下が
描かれています。岩が上下に割れて落ちてしまったそうです。

来た道を戻って、最後はいよいよ浄瑠璃寺へ!
こちらは九体の阿弥陀如来像が残るお寺として知られています。

お寺の方に、歴史などをご説明いただきました。境内の西には阿弥陀堂
東には薬師如来を安置する三重塔があり、それぞれが向かい合って、
境内全体が浄土の世界を現しています。

こちらが東の浄瑠璃世界。薬師如来がいらっしゃいます。

こちらは西の極楽世界。阿弥陀如来がいらっしゃいます。

この後、ご本堂やお庭を散策し、バスに合わせて解散となりました。
阿弥陀堂内の9体の阿弥陀様は優しいお顔で、900年前とは思えないほどの
荘厳さ、何より9体も並ぶのは圧巻でした。境内の新緑もとても美しく、華やかな
浄土の世界を垣間見ることができました。

今回の京都さんぽでは、普段はなかなか行くことができない山間の古刹を訪れ、
石仏も盛りだくさんで見ることができました!

天気にも恵まれて新緑も美しく、長閑な景色はどこもかしこも癒しのオーラに
満ちているようでした。ちょっと険しかった山道も、皆さんで歩けばこそ、乗り切ることが
できたのではないでしょうか。
参加者の皆様、ご参加いただき本当にありがとうございました!


                               ご案内/らくたび代表 山村純也
                      受付・添乗・文・写真/らくたびレポーター 吉村晋弥  


Posted by らくたび  at 10:31Comments(0)その他