2009年10月04日

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

金曜日までの雨がウソのような快晴に恵まれたこの日、
らくたび初のバスツアーが開催されました。

今回は 西国三十三観音霊場の御開帳巡り大覚寺の名月観賞 をまわる
盛り沢山の内容です。40名を超える参加者が集まりいざ出発です。
因みに西国三十三の内今回巡礼するお寺は下記の四箇寺です。

①第十四番: 長良山 園城寺(三井寺) 御本尊:如意輪観世音菩薩
②第十三番:石光山 石山寺 御本尊:如意輪観世音菩薩
③第十番: 明星山 三室戸寺 御本尊:二臂千手観世音菩薩
④第二十番: 西山 善峯寺 御本尊:十一面千手観世音菩薩

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

一番目の目的地は滋賀県大津市にある 園城寺 です。
「三井寺」 と呼んだ方が馴染みがあるかもしれませんね。

これは天智・天武・持統天皇の産湯に用いられた霊泉があり、
「御井(みい)の寺」の厳儀・三部潅頂の法水に用いられたことに
由来します。天武天皇より「園城」の勅願を賜った事から、
「長良山 園城寺」が正式な寺名となります。
三井寺の由来となった霊泉は金堂横の阿伽井屋で今も湧き出ています。
「ボコボコッ!!」と湧き出る音を聞くことができ
とても不思議な感じがします。

如意輪観音が祀られている観音堂は境内の南端に位置しており、
琵琶湖を見渡せる絶好の場所に造営されています。

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

続いて訪れたのは 石山寺 です。東大門を入り本堂へと続く階段を昇ると
目の前に大きな岩が目に飛び込んできます。

これは硅灰石(けいかいせき)と呼ばれる岩で寺名の由来にもなっており
天然記念物に指定されています。
御本尊が安置されている国宝の本堂には紫式部が『源氏物語』を執筆した
「源氏の間」があり音声による案内を聞く事が出来ます。

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

石山寺拝観後は待ちに待った昼食。
石山寺門前名物の しじみ飯 をいただきました。
しかし、しじみが門前名物だとは初めて知りました。
ご飯やみそ汁等でしじみを心ゆくまで堪能しました。

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

お腹も一杯になったところで一行は宇治の 三室戸寺 を目指します。
この三室戸寺は四季を通じて色々な花を楽しめるのが大きな特徴でしょう。
参道横の五千坪の庭園にはツツジやシャクナゲ、紫陽花が植えられており
本堂前には蓮もあります。更に本堂前には「勝運祈願の宝勝牛(牛玉)」があり、
この宝勝牛がくわえている牛玉に触れると勝運に恵まれると言われています。
因みに私は訪れる度に触れています(笑)。

本尊は一尺二寸(約36cm)ととても小さな観音様です。
内々陣まで入れば間近でその御姿を拝見する事ができます。

三室戸寺を後にした一行は次なる目的地である善峯寺を目指します。
京滋バイパスを使い大山崎へ向かう途中伏見区・宇治市・久御山町辺りを
横切ります。今は一面農地になっていますが、この地には昭和16年まで
「巨椋池」 と呼ばれる府内最大の淡水湖がありました。
四神相応の南の朱雀の地形状のシンボルにもなった池です。
全て無くなった訳ではなく、京都競馬場の馬場の中央にある池が
かつての巨椋池の名残だと言われています。
最近では生態系の調査等も行われたそうですよ。

善峯寺へ向かう途中もそうですが、ガイドの山村さんや若村さんは
我々の為にず~っとお話をされています。
各目的地での説明は勿論ですがバスに乗っていても行程上にある
歴史スポットやエピソード等途切れる事はありません。
全てが「へぇ~」と頷かされる内容ばかりで、聞いていて
益々お二人の魅力に引き込まれてしまいました。

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

そうこうしている間に 善峯寺 へ到着です。
善峯寺の最大の見所は樹齢600年とされている長大な枝を伸ばす
遊龍松と呼ばれる天然記念物の松です。

応仁の乱で荒廃してしまいましたが、徳川五代将軍綱吉公の生母・
桂昌院が再興されました。因みに桂昌院は「玉の輿」の語源になった
人物でもあります。境内奥にある開山堂やけいしょう殿からは
京都市内が一望できるビュースポットがあり、訪れた時間は
西日を浴びた京都市内がとても綺麗でしたね。
春の桜、秋の紅葉が見事なお寺でもあります。

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

ここでガイドが山村さんから若村さんへバトンタッチし、
最終目的地である大覚寺へと向かいます。
このバスツアーでは京都のカリスマガイドである山村さん・若村さんという
二大ガイドが聞ける贅沢なツアーとなりました。
走り出してから数分後……若村さんから突如会員の森さんが
マイクを持つことにっ!!森さんは自身のお膝元である
洛西の魅力について大原野神社や地元のディープなスポット等を
慣れた口調で紹介。サプライズな出来事で参加者一同は
大盛り上がりとなり、森さんは見事この大役を果たされたのでした。

バスツアー ご開帳めぐりと観月の夕べ

そして、バスはいよいよ嵐山へと入ってきました。
大覚寺 へ到着した頃には日もすっかり沈んでいました。
大沢池 のほとりから大覚寺境内へ入りここで山村さんの説明があり
終わった途端、計ったように見事な月が昇り始めました。

お寺の方の話ではここ数年では見たこともない程の名月だとか。
大沢池の水面に映る月がとても幻想的な雰囲気へと誘っていきます。
時を忘れて見事な名月を観賞する人。カメラに収めようと
しきりにシャッターを切る人と楽しみ方は人それぞれです。

しかし、一日の終わりで疲れた体にはとても心地良い
癒しとなったのではないでしょうか。

本日のバスツアーはこの大覚寺で終了し京都駅で解散となりました。
今日は本当に天気に恵まれ、三井寺や石山寺からの琵琶湖の眺めや
大覚寺での名月観賞、更には四箇寺もの御本尊拝見と
とても満喫したツアーとなりました。
今後もこのような企画を期待し家路についた私でした。


文/らくたび会員 森田和宏様  写真/らくたび会員 鴨田一美様・坂田肇様 他 





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Posted by らくたび  at 13:59 │Comments(0)その他

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