2012年12月30日

12月22日(土) 柚子の里「水尾」へ 名物・鶏すきで忘年会

12月22日のらくたび京都さんぽは、保津峡駅からの送迎バスで、
柚子の里・水尾を訪れ、清和天皇陵へと足をのばし、
柚子湯にも入り、皆さんと鶏すきを囲んで忘年会を行いました。


この日の集合はJR保津峡駅
普段なかなか降りる機会のない駅で、
なんと橋そのものが駅になっているのです。
一駅隣りが、嵯峨嵐山駅とは思えない程、山あいにあります。


さて、送迎の車に揺られて山道をおよそ4kmで、
いよいよ水尾の里に到着です。


まずは、鶏すきを頂く直八さんへ。
こちらで、清和天皇陵へ参拝する組と、
先に柚子風呂に入る組とで分かれました。


水尾の里からは、愛宕山にも登ることが出来ます。
愛宕山への案内板もありました。
かつては水尾の女性が(しきみ:ハナ)を売りに
ここから険しい山道を登って行ったのです。


水尾には柚子畑も広がっていますが、
なんと!柚子には太いトゲがあるんです!
トゲに刺さらないよう、柚子の収穫には熟練の技がいるそうです。


その柚子畑の合間から清和天皇陵への参道が伸びています。


一旦、水尾川の谷へと下りて行きます。
水尾には「きれいな水が湧くところ」の意味があり、
その名に違わぬ美しい川が流れている里です。


清和天皇陵への参道は、
鞍馬山のつづら折れの参道を彷彿とさせる険しい道のり。
数ある天皇陵の中でも5本指に入る難所ではないかと、
個人的には思っています(笑)
足元が悪い場所もあり、ゆっくりと登って行きました。


なんとか皆様無事に清和天皇陵へと到着。
若村先生からの解説にも熱が入ります。
清和天皇は、水尾天皇とも呼ばれ、
清和源氏の祖としても知られています。


ただ、武士の祖先らしい荒々しさは無く、学問を愛した天皇。
30歳で出家して各地を回り、
この水尾を終焉の地と定めたのです。


さて、再び来た道を戻って、直八さんへ。
いよいよお待ちかねの鶏すきの登場です!
お野菜も新鮮で、鶏もとてもおいしく、皆さん大満足でした。


こちらは柚子湯
柚子の香りが口の中に広がっていきます。


デザートのシャーベットも口当たりがよく美味でした^^


今回は、柚子風呂にも入らせていただきました。
冬至と湯治をかけ、柚子風呂に入るのは
「融通がきくように」との意味があるそう。
実際に、血行促進の効果があるので、体の芯まで温まります。


皆さまで、和気あいあいとお話をしながら時間を過ごし、
お土産も買ったりしながら、水尾の里を後にしました。



今回は普段はなかなか訪れる機会のない水尾の里で、
美味しい鶏すきを頂き、柚子風呂にも入って、
清和天皇が過ごした場所の雰囲気も感じ取ることができました。

まるで、遠くへと旅行へと来たような気分です(笑)
今年最後の、京都さんぽ。2012年の締めくくりとして、
京都の奥深さを発見できる散策だったのではないでしょうか。

本年も、多くの皆様にご参加頂き、本当にありがとうございました。
2013年も、らくたびでは数多くの企画を行って参ります。
皆さまと一緒に京都の魅力を感じられるコースが揃っていますので、
来年もどうぞよろしくお願い致します!




                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 13:32Comments(0)その他

2012年12月09日

12月1日 紙屋川に沿う紅葉 鷹峯・源光庵から北野天満宮へ

12月1日(土)のらくたび京都さんぽは、
鷹峯・源光庵から紙屋川に沿って紅葉の名所を訪ね、
北野天満宮までを散策しました。


出発地の鷹峯・源光庵前。
今年は紅葉の進みが早いのですが、まだ鷹峯でも紅葉が残ってくれました。
この日も多くの皆様にご参加いただきました。


源光庵は、丸窓血天井で知られる禅宗寺院です。
丸窓「悟りの窓」の奥には散り紅葉が敷き詰められ、
楓と入れ替わりに山茶花の花も咲いていました。



境内はまだ見頃の紅葉と散った紅葉が程良い具合で、
時雨れ模様の天気の中、日差しの強弱とともに
様々な表情を見せてくれます。



源光庵からは光悦寺の前を経て、
長坂道を下っていきます。かつては北山杉の産地と都とを結び、
氷室へとも繋がる道です。


急な坂を下りきるとそこは紙屋川沿いの道。
紙屋川は、平安時代に宮中で使う紙を作る
紙屋院という役所がこの川沿いにあったところからそう呼ばれています。


紅葉の隠れ名所の吟松寺は散り果てていましたが、
しょうざんの入り口にはまだまだ綺麗な楓が輝いていました。


山あいの道の出口には鏡石があります。
その名の通り昔は鏡のように前を通る人や馬の姿を移したそうですが、
馬が前を通ると驚いてしまうので、あえて映らないようにしたそうです。
現在はそれと言われなければ気がつかない石になっています。


そして近くには一条天皇・三条天皇火葬塚があります。
洛北にはこうした平安時代の天皇の火葬塚がいくつも眠っています。



一旦紙屋川を越えると、今度は高い土塁が現れました。
皆さんで登ってみると…


史跡・御土居の石碑が立っています。
豊臣秀吉が京都を囲んだ防壁である御土居の跡が
今でも見事に残っています。


先に進んで卵型アーチの北大路通の下をくぐり・・・



紅葉の超穴場・紙屋川児童公園へとやってきました。
この辺りから紙屋川は深い谷川となり、
高低差のある園内に立派な楓が佇んでいました。


鞍馬口通を過ぎて、氷室道を回り込むと、
花山天皇陵があります。
西国三十三ヵ所観音霊場巡りで知られる方ですね。


細い道を抜けながら、
成形された美しい御土居を過ぎ・・・


平野神社へと到着です。
桜の名所だけあって、境内にはなんと寒桜が咲いていました!
今日は紅葉狩りと花見を両方楽しめてしまいました(笑)


平野神社独特の建築について若村先生から語られます。


そして最後の目的地、北野天満宮へ。
天満宮の七不思議の一つ・筋違いの参道の突当たりにある
地主(じぬし)神社には、黄金色のイチョウの葉が降り積もっていました。


最後に本殿前でこの日は解散です。
北野天満宮にも御土居が残り、
大変見事な紅葉の名所として知られています。

例年、紙屋川が散り紅葉に覆われるころ合いで、
きっと素晴らしい光景が見られたのではないでしょうか。



今回は、窓からの風景が美しい鷹峯・源光庵を出発し、
数々の歴史紅葉の名所が隠れる紙屋川沿いを探訪し、
寒桜の咲く平野神社を経て、北野天満宮まで散策しました。
時雨れ模様の替わりやすい天気でしたが、
光の加減で様々な表情の紅葉を眺めることができたと思います。

今回もたくさんの方々にご参加いただきまして、
本当にありがとうございました。




                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 23:27Comments(0)大徳寺~鷹峯エリア

2012年12月02日

11月24日 六波羅蜜寺・秘仏の特別開帳と清水寺から清閑寺

11月24日のらくたび京都さんぽは、
国宝の十一面観音像が特別公開されている六波羅蜜寺と、
紅葉を訪ねて清水寺から清閑寺を歩きました。



出発は京阪五条駅。
紅葉シーズン真っ盛りということもあって、
駅から既に多くの観光客が訪れていました。
まずは、秘仏が御開帳されている六波羅蜜寺へと向かいます。

六波羅蜜寺は、空也上人ゆかりのお寺。千年以上前、
都で疫病が流行った際に空也上人自ら十一面観音像を彫り、
疫病を鎮めるために像を台車に乗せて念仏を唱え、
厄除けのお茶を振る舞ったといわれます。


今回御開帳されるのはまさにその時の観音像!!
基本的には12年に1度の御開帳というたいへん貴重な機会です。
辰年に行われるのは、かつて門前の池に住んだ龍にちなみます。
境内は多くの方で賑わっていました。


素晴らしい仏像を参拝した後は、
平家の本拠地六波羅を抜けて清水寺方面へ。
東大路まで来ると、今まで以上のものすごい混雑
らくたびの旗を見失わないように大谷本廟へと入ります。


大谷本廟の”めがね橋”の辺りも紅葉が綺麗でした。


大谷本廟には親鸞聖人や西本願寺の門信徒のお墓があります。
その中に、親鸞聖人が火葬に付された御荼毘所(おだびしょ)跡へと続く道が!


ずいぶんと進んで御荼毘所跡にたどり着きました。
これは一人では来にくい場所です!


平安時代からの葬送地・鳥辺野を抜けて、清水寺へとやって来ました。
さすがに三連休の中日とあって恐るべき人の数です。


しかし境内は紅葉がまさに見頃!!
ちょうど西日が射して、素晴らしい輝きで迎えてくれました。


舞台の大混雑を抜け、その舞台がよく見える奥の院を通過します。
こちらは清水寺一の混雑スポット。人の波に揉まれながら
何とか一瞬のスキで素晴らしい紅葉を眺めること出来ました(笑)


奥の院を抜けると人混みを離れ、清閑寺へと向かいます。
清水寺の出口にも唐紅(からくれない)の紅葉が輝いていました。


喧騒から一転、長閑な道を進みます。
この道は歌の中山という素敵な名前で呼ばれています。


高倉・六条天皇陵へとやって来ました。
紅葉の隠れ名所です。


高倉天皇は、今年の大河ドラマ平清盛でも登場する天皇。
小督局(こごうのつぼね)との純愛の物語が若村先生から臨場感を持って語られます。


そして清閑寺へ。娘を高倉天皇の后にしていた清盛は
小督局に圧力をかけ、小督はこの清閑寺で出家したといわれます。


それでも帝の心は変わらず
「私が死んだら小督がいる清閑寺に葬ってくれ」と遺言されました。
今でも高倉天皇陵の傍らに小督の墓もあるそうです。
清閑寺紅葉に優しく包まれ、往時を偲ばせてくれました。


境内にある要石からはちょうど扇の要のように
京都の街を望むことができました。夕暮れの街並みも美しいですね。
今回は清閑寺近くのバス停で解散です。



今日の散策では12年に1度の六波羅蜜寺の秘仏を拝観し、
鳥辺野を抜けて、紅葉輝く清水寺へ。
人の波をすり抜けて、静けさに包まれた清閑寺では
古の物語を感じました。

荘厳な仏像に美しき紅葉、賑わう場所から静かな場所へと、
内容の濃い散策だったと思います。今回も多くの方にご参加いただきまして
ありがとうございました。

余談ですが、昼の紅葉が最高でしたので、
この日の夜、改めて個人的に清水寺へと行ってきました。
夜景も期待を裏切らない見事さと人の波でした(笑)


                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 21:58Comments(2)五条~清水寺エリア