2011年09月15日

9月15日(木)京大ラトゥールランチ&駒井家住宅へ


この日の京都さんぽの行程は

 京都大学内レストラン「ラトゥール」にてランチ~百万遍知恩寺・手づくり市~
 京大構内さんぽ~京の夏の旅特別公開・駒井家住宅 


百万遍交差点に集合後、さっそくランチへ向かいます。

京都大学時計台の1階にあるレストラン≪ラトゥール≫優雅な雰囲気と手ごろなお値段、
もちろん、美味しいお食事で大人気です。


メニューは、スープ、メイン(お魚またはお肉)、デザート、コーヒー。

この日、初めて京都さんぽにご参加される方も多く、初めは少々緊張気味(?)
でしたが、お食事が始まると「おいしいね」「こんな風に盛り付けしたらきれいね」と
会話も弾みます。

なかでも、一番、盛り上がったのが、デザートのシャーベットが何なのか?

「色はイチゴや」、「いや、酸味があるからな・・・」、「ブドウと違うかな?」
お店の方に聞いてみましょう!
正解は・・・「すもも」でした。 「あぁぁ~、そうか!」(笑)

お食事を楽しんだ後は≪百万遍知恩寺・手づくり市≫へ。
創建は平安末期、法然上人が現在の京都御所の北に結んだ草庵に始まります。
法然上人亡きあと、弟子・源智が「師(法然)の恩を知る寺」として「知恩寺」に。
鎌倉時代に都で疫病が大流行した時に、善阿空圓が「南無阿弥陀仏」の念仏を
「100万遍」唱えて疫病退散を祈願したことから「百万遍」の号を受けました。
現在では、毎月15日に境内で手作り品を販売する「手づくり市の百万遍さん」と
して大人気。境内には400店の店が並び、遠方からバスツアーで来られるほど!

普段はこんなに広々とした境内

15日になるとこの賑わい!

時間をとって、お買いものタイム~♪


再集合のあとは、「何、買った?」と見せあいっこです。

続いて、≪京大農学部・理学部エリア散策≫
入口の門は大正13年に建てられました。国の登録有形文化財に
指定されています。和の瓦屋根にツタが絡まって、どことなく洋風に。

さらに進むと胸像が。
「この方、どなたかわかりますか?」

「あっ、湯川秀樹さん!」
大正解~。

湯川先生は京大の理学部で学ばれた後、京大の教授に。
昭和24年、日本人として初めてノーベル賞を受賞されました。
当時の日本は終戦を迎えたばかりでアメリカの占領下にあった頃。
生きる自信をなくしていた日本人に「日本人だってやればできる!」と
大きな夢と希望を与えてくれたそうです。

と、言っても私は当時の事を知らない訳ですが、参加者のお一人が
「昭和24年やったん?子供の頃やけど、すごくよく覚えている」と。
湯川先生はその後、「核兵器撲滅」を目指して平和運動にも力を
そそがれます。湯川先生が残された言葉、

 「一日生きることは、一歩前に進むことでありたい。」

簡単なようですが、なかなか実現できないこと。それをわかっていらした
からこそ、あえて、言葉として口に出しておられたそうです。

農学部らしく、周囲の景観に合わせたこんな建物も。

また、周辺には研究に使われる木々が植えられており、とっても気持ちのいい
散策道(大学構内ですが)になっています。

農学部を抜けると御影通にでます。
この辺りは大正から昭和初期にかけて開発された住宅地。
京大から近いこともあって、多くの先生が住まわれ「学者村」とも呼ばれて
いたそうです。
そんな「学者村」の中に現在も残るのが≪駒井家住宅≫です。

京大の理学部教授・駒井卓先生の住宅として、昭和2年に建てられました。
設計したのは、アメリカ人建築家 ウィリアム・メレル・ヴォーリズ 。
アメリカの大学で建築学を学んだヴォーリズですが、キリスト教布教のために
来日。滋賀県近江八幡を拠点として伝道活動や慈善事業に力を尽くされました。
その活動の資金を得るため、日本におけるメンソレータム(軟膏)の販売や、
建築家としても活躍されました。そんなヴォーリズ建築は「使う人のことを
第一に考えた優しい建築」として知られています。
京都では、同志社大学、東華菜館などを設計。他にも心斎橋大丸、関西学院大学、
10年ほど前に取り壊し問題で騒動となった旧豊郷小学校もヴォーリズの作品です。

係の方のご案内で、お部屋の中を見て回ります。



「ステキやね~」「使いやすそう」
お庭には可愛らしい花々が。


参加者さんから「森さん、家を建てる時の参考になった?」との質問が。
「はい、“森家住宅”が建ったら、皆さんに公開させていただきますのでface02

美味しいランチを食べて、お買い物を楽しみ、様々な時代の建築ウォッチングを
楽しんだ散策となりました。
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。

最後に・・・今回の散策は食事場所の関係上、定員を設けた散策であったため、
参加をお断りをした方も多くいらしゃいました。申し訳ございませんでした。
またの機会にお会いできることを楽しみにしております!

                          ご案内・文・写真/らくたび 森 明子
                             受付・添乗/富田 啓子  


Posted by らくたび  at 00:00Comments(0)一乗寺~修学院エリア

2008年11月29日

赤山禅院と洛東の紅葉探訪



今にも雨が降りそう~、という雲行きの中、叡山電車出町柳駅を出発しました。
この後、小雨が降ったり止んだりのややこしい1日となります(笑)。
修学院駅からてくてく歩いて、カエデが真っ赤に色づく 赤山禅院 に到着です。



やはりここは、紅葉に包まれた参道が素晴らしいです。
しかし、結構な雨が・・・・・・。この赤山禅院は都の表鬼門である北東、
比叡山の麓にあります。赤山大明神を祀り京都の表鬼門を守護する
方除けのお寺で、拝殿の屋根の上には、厄除のお猿さんが
みんなを守ってくれています。

七福神の福禄寿のお寺でもあり、おみくじが可愛いんですよ。
境内には小さなお社がたくさんあり、神仏混合の
不思議な雰囲気があります。



次の目的地に至る道筋に、 修学院離宮 があります。
ちょうど通りがかった際は門が開いていて、そこには素晴らしく綺麗な紅葉が!
そこで急きょ写真撮影会のようになってしまいました(笑)。
中に入りたい~!っていう思いを後に、先に進むと 禅華院 という
非公開寺院があります。
元は修学院離宮・中茶屋にあったお堂を移築したお寺ということです。
山門の紅葉が美しく、とても絵になるスポットです。
中には、ひっそりと石仏が佇んでいます。



そして、次の目的地・ 鷺森神社 。またここの参道の紅葉の風景が素晴らしいこと~! 
さすが紅葉の穴場ということもあり、人は少なくて紅葉を堪能できます。
イチョウの黄色も鮮やかで、赤と黄色、そして晴れ間もでてきて、
最高の一瞬を迎えることができました。



そしていよいよ門跡寺院・ 曼殊院 です。
やはりこちらは人がいっぱいです。さすがの貫禄ですね。
門跡寺院という格式が実感出来るお庭の紅葉は見事です。
ここ に静かに座して秋への思いに耽りたいくらいですが、
ここでは難しそうです(苦)。

今回は紅葉がメインではありましたが、虎の間・大書院・小書院・庫裡
といった建築物。そして、狩野派の襖絵や、欄間・釘隠し・襖の引手など
細かいところにも、シャレた細工が施されており、今度訪れる時には
ゆっくりと拝見したいと思います。

そして外に出ると、西日が差して勅使門辺りがオレンジ色に輝いています。
ひとあじ違う紅葉の風景です。



次に訪れたのは、一乗寺の 圓光寺 。こちらのお庭「十牛の庭」は
紅葉の名所ですね。栖龍池(せいりゅうち)を中心に境内には
楓の木がたくさん植わっています。
この日はすでに散り紅葉ですが、これもまた風流で美しい。
圓光寺の元々の起こりは徳川家康が開いた学問所で、
多くの生徒が学びました。学問所と言っても学問を学ぶだけではなく、
発行物もたくさん出され、その際に最先端の活字印刷で行われた
伏見版・圓光寺版と呼ばれる当時の木活字(重文)も見られます。

境内奥に京都市内が一望できる小高い山があり、そこには
徳川家康のお墓があります。



最後は、宮本武蔵の伝説が残る 八大神社 へ。吉川英治との
「一乗寺下り松の決闘」の前にこの神社に訪れたことで有名です。
平成14年に建立された宮本武蔵ブロンズ像が公開されています。
参道には武蔵の古い写真がずらりと並んでいて、
武蔵ファン必見ではないでしょうか!

今回は、紅葉の名所・穴場を巡り、秋の風景を堪能した1日となりました。
町中の名所を離れて、洛東ののどかな小径をてくてく歩くのも良いものです。
また、今日訪れたコースを春に訪れるのもいいかもしれませんね。
今日もよく歩きましたね。みなさまお疲れさまでした!


文/らくたび会員 奥村成美様  写真/らくたび会員 鴨田一美様
  
タグ :京都紅葉


Posted by らくたび  at 12:07Comments(0)一乗寺~修学院エリア