2013年07月06日

6/30 両足院の半夏生 茅の輪・夏越祓とご利益巡り

6月30日のらくたび京都さんぽは、
祇園から八坂を歩きながら、夏越祓(なごしはらい)の茅の輪くぐりで半年間の罪穢れを払い、
ご利益巡りをしながら、両足院では葉が白く色づく半夏生(ハンゲショウ)の庭を鑑賞しました。


出発は祇園四条駅、早速祇園白川へと向かいました。
祇園白川もが綺麗です。



歌人の吉井勇の古希の祝いに建てられたかにかくに碑の周りには
紫陽花の花も咲いていました。勇が好んだ花だそう。


こちらは辰巳大明神
辰巳とは御所から見た時の方角で東南を差します。
芸事上達の神様として、祇園の芸舞妓さんからも信仰が篤いお社です。


白川の美しい流れを横切り・・・


京都らしい風情のある路地も通って・・・


八坂神社へとやってきました。疫(えき)神社では、厄除けを祈願します。
祇園祭の最後、7月31日にはこの神社の前で茅の輪くぐりも行われています。


境内には小さくともご利益たっぷりのお社がいくつもあります。
北向蛭子社は、商売繁盛の「えべっさん」をお祀りしています。


ちょうどこの日は、祇園祭の山鉾曳き手ボランティアの皆様の
お払いなどが行われていたため、本殿裏からご参拝。
祇園祭では、お稚児さんのお千度参りの時に、裏でもご参拝されます。


続いて、美御前社(うつくしごぜんしゃ)へ。
三柱の女性の神様(宗像三女神)を祀り、美人祈願の信仰を集めています。
祇園の芸舞妓さんも通われていますよ。


そして本日のメインともいえるのが茅の輪くぐり
京都では各地の神社に茅の輪が登場します。茅の輪を3回(または4回)くぐることで、
半年間の罪穢れが落とせるとされます。


茅の輪をくぐった後は、下河原通から石塀小路へ。
ドラマの撮影でも使われる京都らしい雰囲気の道を歩いていきました。


次に訪れた八坂庚申堂では、欲望をくくりつけるカラフルなくくり猿が。
山門の上には「見ざる言わざる聞かざる」の三猿もいますよ。


庚申堂から八坂の塔を仰ぎ見て、安井金毘羅宮へ。


縁切りと縁結びをセットで拝めるのが安井金毘羅宮
この日は厄除けの茅の輪も出ていました。
人と人とのご縁だけでなく、病気と縁を切り健康と縁を結ぶという考え方もできますね。


最後に、建仁寺へとやってきました。
両足院(りょうそくいん)では、7月10日まで半夏生(ハンゲショウ)の庭が
特別公開されています。


半夏生は、今の時期に葉の片面が真っ白に色づく不思議な植物。
鮮やかな緑のお庭の中に、まるで純白の花が咲いているかのようです。
この時期の「旬」なお庭を眺めて、本日の散策は解散となりました。


八坂や祇園も四季折々に美しく、
夏越祓での茅の輪くぐりは京都では欠かすことのできない行事です。
両足院の半夏生も見頃で、今回も充実した散策だったと思います。
多くの方にご参加頂き、ありがとうございました。


                                  ご案内 / らくたび代表・若村 亮
                          受付・添乗・文・写真 / らくたびレポーター・吉村 晋弥
  


Posted by らくたび  at 17:24祇園~円山エリア

2013年04月06日

4/6 第5回らくたびガイド養成講座モニターツター

4/6(土) 第5回らくたびガイド養成講座( こちら )の受講生による
モニターツアーが開催されました。

1月からこの日のために練習を重ねてきた≪ らくたびガイド養成講座 ≫
受講生が、春の東山散策へとご案内。この日は春の嵐が西日本に接近という
状況の中、ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございます。
13時に京阪・祇園四条駅を出発~!

≪ 祇園白川 ≫

桜のピンクと柳の新芽のコントラストがとってもきれい!
吉井勇さんの「 かにかくに碑 」も桜模様になっていました。

比較的早くに咲き始めた祇園白川の桜ですが、私たちの訪問を
待っていたかのように、きれいに花を咲かせてくれていました。
辰巳大明神あたりでは「 サスペンスドラマとかでよく出てくるところ
ですよね? 」
とご質問が。そうそう、ここですよ!

八坂神社境内の≪ 美御前社 ≫では、「 美人祈願 」を(笑)
こちらは、みんなでワイワイ言いながら参拝するのが楽しいface02

ねねの道に建つ≪ 祇園閣 ≫は、通常非公開なのですが、
ご参加いただいた皆さまには次の公開予定日程をご案内。
「 その時に来てみるわ~ 」というお声をいただきました。

豊臣秀吉の正室・ねね様が晩年を過ごした≪ 高台寺 ≫
天下人を支え続けたねね様について、ガイドが熱く語りました!

このあと、安井金比羅宮、建仁寺を訪問し、モニターツアーは
無事終了となりました。

ガイドは聞いてくださるお客さまがいてくださってこそ成長する
ことができる仕事です。本日ご案内させていただいた5名、そして、
らくたびスタッフ、らくたびガイド一同、これからも「 お客さまに
育てていただいてる 」
感謝を忘れずに、京都の魅力を存分に
お届けできるよう精進して参りたいと思いますので、どうぞよろしく
お願い申し上げます。

ガイド講座受講生の皆さん、お疲れさまでした!
この3ヶ月で学ばれたことを活かし、ガイドやお仕事の
場で活躍されることを応援しています~!

よぉぉぉ~!パン!ICON59 → 最後は一本締めで終わりました(笑)

                               らくたび 森  


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2012年01月15日

2012年1月9日(月・祝) 新春! えべっさんめぐり


1月9日(月・祝)
2012年 辰年 最初の「 らくたび京都さんぽ 」が開催されました!

新年最初の京都さんぽは、新春!えべっさんめぐり です。

まずは平安時代から八坂神社に祀られている えべっさん を参拝しました。
蛭子社を参拝し、商売繁昌・開運招福を願い・・・。


大国主社を参拝し、良縁成就・家内安全を願い・・・。


最後に本殿を参拝し、厄除・災難除を願い・・・。


新春吉例「 三社詣 」をお参りして、今年はこれで縁起が良い〜。

お参りし各お社でご朱印をいただき、こんな有り難〜いお札が完成。
自宅に持ち帰り御祀りしますface02

この日の午後、蛭子祭が行われるため八坂さんの境内には 七福神 を
乗せる えびす船 がスタンバっていました。


今日のもうひとつのテーマ、
2012年大河ドラマ「平清盛」にちなむこちらは 忠盛灯籠 です。
清盛の出生にまつわるエピソードが残る史跡ですが、この日は前日の
大河ドラマ初回放映について賛否両論の会話が行き交ってましたよicon14


賑やかな八坂神社を後に、閑静な円山公園を抜け、2012年大河ドラマ
「平清盛」
に合わせて公開されるようになった? 京都祇園堂 へ。
こちらは清盛の母、という説もある祗園女御の御廟があるお堂です。
今まではほぼ閉じられていましたが、今年は常時開放されるようです、
ぜひ一度は訪れてみてくださいね。


祗園閣がそびえる大雲院 〜 月真院 〜 ねねの道 〜圓徳院の境内にある
秀吉の出世守り本尊・三面大黒
をご参拝。


大黒天、弁財天、毘沙門天の三面のお顔を持ち、
一 つの仏様を拝むことによって三尊のご利益が得られるということで、
これまた縁起が良い〜ICON59


京情緒あふれる石塀小路をぬけ、八坂庚申堂 〜 八坂の塔を経て、
大河ドラマ「平清盛」
の舞台・六波羅界隈へと進みます。

夏のお精霊迎えの際に賑わう六道珍皇寺へ。


こちらには小野篁が冥界に通ったと伝わる井戸が今も残り、その井戸を
拝見するために木戸の一部が覗けるようになってまして、
・・・みなさん頑張っておられま〜すface02


平家ゆかりの六波羅蜜寺では、都七福神のひとつ弁財天を参拝しました。


こちらは平清盛公の供養塔です。
昨年秋には大河ドラマ主役の松山ケンイチさんもご参拝に来られたそうです。

六波羅蜜寺のご本尊は12年に一度「 辰年 」に、そう今年の秋にご開帳されます。
大河ドラマ「平清盛」ゆかりの地として、
そしてご本尊ご開帳と一年を通して賑わうこと間違いなしですね。

さあ、いよいよツアーも終盤です!
新春の商売繁盛を願い 宵えびす で賑わう 祇園の恵美須神社 をご参拝。


福笹に縁起物をたくさんつけて、それぞれの思いを込めてお参りしました!


最後は、お正月飾りでicon12華やかなicon12花街・宮川町から帰路へとつきました。


新春らしくおめでたく、ご利益をいっぱいいただいた「 京都さんぽ 」でした。

参加者のみなさん、
これで辰年の龍のごとく、今年の運勢はぐんicon14ぐんicon14と上昇しますね〜。

    文・写真/らくたび会員 奥村なるみ
  


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2011年12月25日

12月24日(土) 日本語&英語 通訳さんぽ


12月24日(土)、2011年を締めくくる「らくたび京都さんぽ」が開催されました。

この日は「日本語&英語 通訳さんぽ」と題して、京都さんぽ史上初の
2ヶ国語さんぽとなりました。

ご案内は・・・
日本語:らくたび 若村 亮 & 英語:和来堂 玉田 三絵さん

初企画にドキドキ、ワクワクのスタートです。

≪ 南座 ≫

らくたび・若村が日本語で説明をし、次に玉田さんが英語でご案内。
「現在の歌舞伎は“男性”が演じる」など、日本語ではあえて説明しない
内容が入るのは英語ならではですね(笑)

≪祇園≫

こちらでは、「花街が誕生した由来」「舞妓と芸妓の違い」などをご紹介。
「日本人が日本語と英語で案内を聞く」という、ちょっと不思議な光景に
道行く人たちは「・・・?」ギモン顔。

≪建仁寺≫



建仁寺の歴史、禅宗、お茶の歴史についてのご案内のあと、法堂に描かれる
「雲龍図」について日本語&英語の両方でご紹介。龍は仏教では「仏法の守り神」
されていますが、西洋で龍は「マイナスイメージの生き物」に入るとのこと。
東洋と西洋の大きな文化の違いを知りました。

禅宗寺院における「浴室」は身を清めるために非常に大切なもの。
この「浴室」を英語に訳すと「bathroom」となりますが・・・
「bathroom」には「お手洗い」の意味もあり、玉田さんから「お手洗いでは
ありません(笑)」
との補足説明が。玉田さんのユーモア溢れる説明に笑いも!

≪祇園路地裏散策≫
このころになると、参加者の皆さまの緊張もほぐれたようで(?)、散策しながら
若村、玉田さんに質問される姿も見られました。
若村からは祇園の路地裏に佇むおススメのお店をご紹介~♪




≪八坂神社≫

こちらでは、神道と仏教についてのご案内のあと、多くの神仏を受け入れてきた
日本人の寛容的な宗教観が見られるのが、12/25:クリスマス(キリスト教)→
12/31:除夜の鐘(仏教)→1/1:初詣(神道)
であるとの話を聞き、
参加者の皆さまは「ホントやね、でもこれが日本よね!」と納得。

また、若村より神社の正しい参拝方法の説明があり、ひと足早く初詣。
来年もよい年となりますように・・・


「美人祈願」で人気急上昇中の≪美御前社≫では、玉田さんが
「こちらにお参りすると、(アメリカのトップスター)アンジェリーナ・ジョリーの
ようになれますよ」
とご案内され、一同笑い!


≪知恩院≫
大晦日の「ゆく年、くる年」でもおなじみの大鐘楼。東大寺、方広寺と並び
日本三大梵鐘にあげられています。




浄土宗祖・法然上人をお祀りする御影堂。2日後の12月26日から修復工事が
始まり、平成30年まで参拝ができなくなるとのこと。修復前の最後のお参りです。





夕陽を浴びて輝く三門を見ながら、ゴールへと向かいます。

≪青蓮院≫

樹齢800年、親鸞聖人お手植と伝わるクスノキの前でこの日の
京都さんぽは終了となりました。

「日本語&英語 通訳さんぽ」は初めての試みでしたが、あえて英語を
入れることで、普段は気に留めることができない日本文化の素晴らしさを
再認識することができました。

また、3時間ではありますが、英語に触れることで、“プチ海外旅行”の気分を
味わい、玉田さんから英語の勉強の方法や通訳ガイドのお仕事ぶりなども教えて
いただいた貴重な散策となりました。

参加者の皆さま、玉田さん、ありがとうございました。

May peace and Joy be yours at Christmas and throughout the new year. 
                          

                              ご案内/若村 亮 (らくたび) 
                                    玉田 三絵 (和来堂)
                      受付・添乗・文・写真/森 明子 (らくたび)
  


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2011年12月18日

12月13日(火) 華やぐ師走の祇園さんぽと「豆すし膳」


12月13日(火)の京都さんぽは師走の祇園を散策しました。

「事始め」のこの日は祇園の芸舞妓さんが、日ごろお世話になっている芸事の
お師匠やお茶屋さんに、ひと足早く新年の挨拶回りをされる日。
その様子を路上で見学するという企画です。

スタートは南座。京の師走の風物詩となった「顔見世興行」の真っ最中で
正面には出演する役者の名前がかかれた看板「まねき」が上がり、とても華やか。
「毎年テレビのニュースで見るけど、初めて見られた」と参加者のWさん。


祇園白川には祇園をこよなく愛した歌人・吉井勇の歌碑が建っています。


この辺りにくるとカメラマンが大勢結集。芸舞妓さんの登場を今か、今かと
待っておらました。時間もちょうどいい頃になったので、私たちも一時解散し、
芸舞妓さんの登場を待つことに。

あっ、来られました~!かわいいですね~。


お母さん、お姉さん、舞妓さん、見習いさんが揃ってご挨拶に向かわれる姿も。

後姿もまたステキ。


途中、置屋さん同士が遭遇されると、ここでもご挨拶が!



路地の周辺はカメラマンさんにとって、ベストスポットのひとつみたい。


再集合の後、「皆さん、芸舞妓さん見られましたか~?」と確認すると
「近くでいっぱい見られました!楽しかった」と嬉しい声が。よかったです。

続いては八坂神社へ。
八坂神社は創建の歴史が今から約1350年前にさかのぼる古社。
古くから「疫病退散」の神さまとして信仰されていて、京の夏を彩る祇園祭は
ここ八坂神社の祭礼です。

皆さんで来年の健康を祈願しました。

八坂神社の境内に建つ「美御前社(うつくしごぜんしゃ)」は美人の誉れ高き
三女神さまがお祀りされていて、「美人祈願」で人気のスポット。
鳥居の横の「美容水」をお顔につけると、身も心も美しくなれるそうな・・・

この日は、参加者さん、スタッフ共に「全員女性」ということで、もう大騒ぎ!
修学旅行のノリで、ワイワイいいながら、たっぷりお顔につけてきました(笑)

続いては、お待ちかねのお食事へ!
≪豆皿懐石 汁る碗 豆寅≫
「らくたび女子会」の始まりです(笑)



この日、初めてご参加いただきた方もいらっしゃったのですが、とにかく賑やか!
おしゃべりしながらのお食事ってホント楽しいですね。

そんな、賑やかな私たちも、こちらのお店の名物「豆すし膳」が登場するやいなや・・・
一瞬、シーンと静まりかえり、その後、一斉に「かわいい~!」という声が!


皆さん、まずは写真におさめて・・・

おいしくいただきました♪

ここでこの日の京都さんぽは終了。
参加者さん同士、「よいお正月をお迎えくださいね」「来年もよろしくね」と
言葉を交わし、お別れをしました。

参加者の皆さま、朝早くからご集合していただき、ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い致します。

~おまけレポート~
この日、家に帰って夕刊を見ると、今日の「事始め」の様子が掲載されていました。

あっ、写真に写っている舞妓さん見た!

実際に見たものが、報道されていると嬉しいもんですね。


                            ご案内・文・写真/らくたび 森 明子
                            受付・添乗/富田 啓子  


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2011年07月18日

法然と親鸞 念仏が響く吉水草庵 本願寺発祥「東山」ゆかりの地

7月10日(日)
「 法然と親鸞 念仏が響く吉水草庵 本願寺発祥「東山」ゆかりの地 」が開催されました。

 例年より早く 梅雨明け宣言がっ!、その通り素晴らしい晴天となりました。
この日の散策は、『親鸞の歩き方』出版記念スペシャル企画第3弾!

まずは親鸞聖人ゆかりの青蓮院へ。それも親鸞聖人が得度された際の『 髪 』が祀られているという 植髪堂( うえかみどう )を参拝しました。
お堂の横に建つ『 親鸞聖人の遺髪塔 』


次に訪れたのは、本願寺発祥の地・崇泰院(そうたいいん)へ。こちらは親鸞聖人の廟堂が最初に作られた場所であり境内には聖人の墓石と伝わる五輪塔があります。


そして本願寺中興の祖『 蓮如上人の産湯井 』もあります。


その後、法然上人ゆかりの浄土宗総本山・知恩院 を参拝。
このころには気温もどんどん上昇! この暑さ、みなさん大丈夫かな・・・。


そんな心配は不要でした。(笑) 全員で境内の奥にある御廟も参拝しました。


みなさん熱心なまなざし!、若村先生のお話にも熱が入ります!


御廟の前の拝殿では木魚の合唱が始まりました〜。


そして法然上人が浄土念仏を唱え始めた『 法垂窟 』( ほうたるのいわや )へ。
知恩院の大鐘楼の奥にあるのですが、ここまではなかなか普通の散策では来ないですよ。
らくたびチックでいいですね〜。


さあ、暑さもピークに達しようというところ。
最後の訪問先・安養寺さんを後に、お待ちかねのカフェでほっこりいっぷく♪
緑につつまれながらのカフェタイムで、癒されました〜。

真葛ケ原( 東山の麓 )にある緑豊かな癒しの「カフェ吉水」


猛暑の中の散策でしたが暑さなんかには負けずに、みなさん元気に約3時間の散策をクリアされました!ほんとにお疲れさまでした。
     
★おまけ★
最後に八坂神社を通ると、ちょうど祇園祭のお神輿が倉庫からおでましになるところに遭遇!


                                                                       写真/らくたび会員 五島千恵様
                                                                       文/らくたび会員 奥村なるみ


~7月 京都さんぽのお知らせ~
7月23日(土)
  非公開・鴨脚家の庭園拝観と下鴨神社・御手洗祭 
( 詳細は こちら ) をご案内します。
ご案内はらくたび講師の山村です。

山村より見どころを一言!
「下鴨神社の唯一の社家である鴨脚(いちょうけ)家の庭園を特別に見学します。
また下鴨神社の御手洗祭で暑い夏を乗り切れるよう祈願しましょう♪」
皆さまのご参加お待ちしています。

7月25日(月)
  安楽寺かぼちゃ供養と夏の旅特別公開・大寧軒 
( 詳細は こちら )

〜らくたびガイドと歩く京都めぐり〜
★7月〜9月 毎週日曜日 午前10:00 京都駅スタート
  親鸞聖人750回大遠忌に賑わう 東本願寺と西本願寺 
  ( 詳細は こちら 
★7月〜9月 毎週日曜  午後13:30 四条京町家スタート
  祇園祭を受け継ぐ山鉾町めぐりと信長の最後の地・旧本能寺へ
  ( 詳細は こちら )  


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2009年10月12日

青蓮院青不動特別拝観と粟田祭見学、東山散歩

ずいき祭、時代祭、鞍馬の火祭……10月になると京都のあちらこちらで秋祭りが行われます。

この日の京都さんぽはそんな秋祭りのひとつ粟田祭の見学と
青蓮院での青不動の拝観、そして東山の裏道散策です。
参加者は京都さんぽ始まって以来最多の50名超。絶好のさんぽ日和の中、
東大路三条の交差点をスタートしました。



三条通を東へ進むと思いきや……先頭を歩く山村先生は
三条通の一筋南の細い道へ入って行かれます。

実はこの道、旧東海道として京の都と江戸を結んでいた道で、
かつては多くの旅人で賑わっていたそうです。
しかし、今ではとても静か。京都さんぽにはぴったりの道ですね。

この旧東海道を10分程歩くと 粟田神社 に到着しました。
粟田神社は貞観18(876)年に疫病を封じるために創建された
と伝わる歴史ある神社です。また、旧東海道に面していることから
古来京を行き来した旅人が旅の安全を祈願した神社でもあります。

かの源義経はここで源氏再興を祈願し、和宮はこちらに立ち寄り
江戸の大奥へ旅立ったのだとか。そんなお話を聞くと
私もこのまま東へ東へと向かってみたくなりました。

さらにこの粟田神社からは眺望もよく、青空に映える平安神宮の
朱塗りの鳥居を正面に比叡山、大文字山、金戒光明寺などを
望むことができました。



さて、いよいよ今日の目的のひとつ、 粟田祭 の見学です。
粟田祭も神社同様千年以上の歴史があり“室町時代、応仁の乱で
祇園祭が中断した時には粟田祭を祇園祭の代わりとした”と
伝えられています。

祇園祭の山鉾はもともとは手で持って歩けるくらいの大きさであったのが、
町衆の財力により現在のような絢爛豪華な姿へと変わっていったのですが、
こちらの粟田祭ではそんな祇園祭のルーツともいえる剣鉾差しを
見ることができます。長さ7~8m、重さ40~60㎏の長い剣をしならせながら
歩いて行く……とらくたび講座で聞いたことはありましたが
実際に見るのは初めてです。

また、青森の“ねぶた”に似た大燈呂も昨年180年ぶりに復活、
さらには神社のお祭であるにも関わらず青蓮院や知恩院の住職さんも
お祭に参列され神仏融合の姿を見ることができる見所満載のお祭のようです。



そんな説明を聞いていると、ドーン、ドーン、お祭の太鼓の音が
近づいてきました。チリーン、チリーン、剣鉾が鳴る音も聞こえてきます。
再集合の時間と場所を確認し、一時解散となりました。

しかし、初めてのことなのでどこで見たらいいのかわからずウロウロ……
すると参加者の方からお勧めの場所を教えていただき
ゆっくり見学することができました。お神輿が青蓮院の勅使門
(天皇・皇后両陛下とこのお神輿だけが入れる門)の階段を上る時、
沿道から「頑張れ~!」という声と拍手が湧き上がったことに感動しました。



再集合した後は 青蓮院 にて初公開中の青不動の拝観です。
さすがにこの日は拝観の長い列ができていましたが、
私達はらくたびさんが事前予約をしてくださっていたおかげで
すんなり入ることができました。

青不動 (正式には青不動明王二童子像)は11世紀の作とされ
高野山の赤、三井寺の黄とならび日本三大不動画のひとつつであり、
仏教絵画の最高傑作として国宝に指定されています。

これまで大阪万博(1970)などの会場で3度公開されてきましたが、
いずれも“絵画”としての公開で、仏さまとしての御開帳は
初めてとのことです。「殺伐とした事件や不祥事が絶えない
今の時代だからこそ、悪行や煩悩を滅する不動明王の力を
直接感じ祈ってほしい」という青蓮院さんの思いから
今回の御開帳となりました。その長い歴史のなかで、
数多の人々の祈りを聞き、救いとなってこられた仏さま。

作者が誰なのかはわからないそうですが、力強く、毅然とした
その姿と直接向かいあうことができた貴重な時間となりました。



青蓮院を後にした一行はお隣の 知恩院 へ。
すると知恩院の七不思議のひとつ、瓜生石の周囲に大勢の人が……

若村先生が講師をされている「おき・らくたび」の皆さまでした。
知恩院は浄土宗の総本山です。その入口となる三門は江戸時代に
徳川2代将軍 秀忠の寄進により建立され、現存する木造建築の門
としては最大規模を誇り国宝に指定されています。
完成から390年近く経過しているわけですが、平成5年に調査をしたところ
地盤沈下はわずか5㎜だとか!!パソコンや測定機器も無かったその時代に
どうしてこれほどまでに正確な建築ができたのか?

答えは三門の上に木像が安置されている棟梁 五味金右衛門のみぞ知るのかも
しれません。知恩院の御影堂、大鐘楼を見学し、裏道から円山公園へ入り、
八坂神社でこの日の京都さんぽは終了となりました。



距離にするとわずか1㎞程のこのエリアですが、人々が旅の安全を願った
粟田神社、皇室が国家安泰を祈願した青不動、民衆が浄土念仏に救いを求め、
徳川幕府も崇拝した知恩院、国をあげて疫病退散を祈願した八坂神社……

実際に歩いてみることで狭いこの範囲にこんなにもいろいろな信仰が
共存しているのだということを確認することができました。

そして時折東山を見上げればそこには秋の気配が!!錦秋の京都を
予感させてくれる楽しい時間となりました。

参加者の皆さま、スタッフの皆さまお疲れ様でした。
紅葉の京都でまたお会いしましょう!


文/らくたび会員 森明子様  写真/らくたび会員 岩崎守男様・坂田肇様


  


Posted by らくたび  at 14:14Comments(0)祇園~円山エリア

2009年08月08日

真夏のナイトツアー 六道まいりと陶器市散策



長い梅雨がようやく明けた途端、真夏の暑さです。16時というのに
強烈な西日が照りつける中を、南座前から出発し、先ずは 建仁寺 に寄りました。



建仁2(1202)年栄西によって開創された京都最古の禅寺です。
京都五山の三位の寺格、開山の栄西は日本へ最初に茶を紹介した人物、
国宝の「風神雷神図屏風」を所有など、見所満載のお寺ですが、
他の五山の寺が皆京都の街中から一寸離れた場所に
位置しているのに対し、ここ建仁寺は北が祇園、西が宮川町と
二つの花街に接していると言うのが面白いですね。

しかし、そこは禅寺、境内は落ち着いた雰囲気に包まれています。
山村さんから沢山の建仁寺の歴史に関する話しが有りましたが、
ここでは一寸面白かった「龍図」の話を紹介します。

禅寺に「龍図」は付きものですが、建仁寺の龍は二匹の龍が描かれた
「双龍図」で、又、爪の数が普通日本の龍は三本であるのに対し、
ここの龍は五本の爪を持つ「五爪の龍」であります。

五爪の龍は中国の皇帝しか使うことが許されてなかったそうですが、
それは昔の話、現在はそのような取り決めはなく、誰でも自由に
描くことができるという訳で、実は建仁寺の龍図は
2002年に小泉淳作氏により描かれたものです。



六道珍皇寺は建仁寺のすぐ南に有りますが、ちょっと東の 安井金比羅宮 へ寄りました。
崇徳上皇に絡む、なかなかややこしい歴史を持つ神社ですが、
なんと言ってもここは“縁切り”のご利益で有名です。

境内には縁切りの願いを記した絵馬が沢山吊るされ、
「縁切り・縁結び碑」の表面には願い事を書いたお札が山の様に
ビッシリと貼られて、ちょっと異様な感じです。

この碑にはスマートな人が通れる位の穴が空いており(私は無理)、
縁切りだけでは無粋という訳か、表から穴をくぐって縁を切り、
次に裏からもう一度くぐって良縁を結ぶというのが作法だそうです。



今日の目的地の 六道珍皇寺 に来ました。
京都には普段は殆ど人が来ないのですが、ある時だけ大勢の人で
賑わう寺社が有って、ここ珍皇寺は、まさにそういうお寺です。

お盆の前の8月7日から10日にかけて、ご先祖様の霊を迎える
「六道まいり」 という行事が行われます。
高野槙を買い求め、水塔婆に先祖の戒名を書いてもらい、
お迎えの為の「迎え鐘」を引いて撞きます。
高野槙の葉で水塔婆に水をかけて供養すると、槙の葉に乗って
先祖の霊が家に戻って来ると言われてます。

そして、8月16日に「五山の送り火」でご先祖の霊を、又あの世に
送り戻すというのが、京都でのお盆のしきたりとなってます。
今日も沢山の方々が参られてました。
庶民に綿々と続く歴史というものを感じました。

珍皇寺のもう一つの顔が小野篁の「冥土通い」伝説です。
平安時代の官僚であり歌人でもあった小野篁は、昼は朝廷に仕え、
夜はこの珍皇寺に有る井戸をつたって地獄に行き、
閻魔大王を補佐する仕事をしていたと伝わります。

境内には、閻魔大王の像と並んで、小野篁の像が有りますが、
長身で彫りの深い偉丈夫だった小野篁とは、
正にこういう人物であったであろうと思わせる立派な像です。
東に葬送の地である「鳥辺野」に続くこの辺りは「六道の辻」と
呼ばれ、この世とあの世の境界にあたると言われてきました。



すぐ近くの 西福寺 の横には「六道の辻」の石碑が建っており、
西福寺ではこの時期に限って「檀林皇后九相図」や「地獄絵」を公開しています。

九相図とは人が死んでウジが湧き、白骨化して最後は土に帰る有様を、
九段階の絵に描いたものです。絶世の美人であった檀林皇后も、人間最後は
皆同じく土に帰るという事を言っているのですが、リアルですよ。



またこの辺りに 轆轤(ろくろ)町 という町名が有りますが、
これは元は髑髏(どくろ)から来たのではとも言われてます。
とにかく“死”と切り離せない場所がこの地なのですね。



珍皇寺を後にし、 六波羅蜜寺 を経て 五条坂 に出ましたが、
今通ってきた辺りは、平安末期の平家絶頂期には平氏の屋敷が
5000以上甍を連ねた場所だそうです。

平家は都落ちの際に、六波羅一帯を全部焼き払ったため、
何も遺構は残ってませんが、現在の町名の幾つかにかつての平家一族が
確かにこの地で栄華を極めた証拠として残ってます。

写真の「門脇町」は、平教盛(清盛の弟)の屋敷が
惣門の脇に有ったので、この名が付いたそうです。
平家滅亡後の鎌倉時代に西国と朝廷の監視所として設置された
「六波羅探題」もこの地に有りました。
数年前までは学校の敷地内にその石碑が立ってましたが、
今は学校は再建中で石碑も確認できませんでした。

が、六波羅探題という名前は広く知られた名前なので、
再建後に又石碑を建てて貰いたいですね。
私も、数年前に初めてここが六波羅探題の有った場所です
と教えて頂いた時は、妙に感激した記憶が残ってます。
何も遺構は無くても、石碑一つで充分という場所も有りますよね。

この後、五条坂を 陶器祭 を見ながら 若宮八幡宮社 まで行き、解散となりました。
が、凄い暑さの中での散策だったので、大半の方は、解散後も集団で
ビールが飲める屋台の場所まで行き、歓談の一時を過ごして
今日の散歩は終了となりました。

京都の歴史と伝統・習わし、そして伝説までぎっしり詰まった
中身の濃い六波羅の散策でした。


文・写真/らくたび会員 坂田肇様


  


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2009年08月02日

夏の夜坐と祇園ビアガーデン



今回は坐禅体験がメインの京都さんぽ。体験する場所は
通常非公開寺院である建仁寺塔頭のひとつの両足院です。

16時に四条大橋東詰にある南座前に集合した一行は
目的地である両足院を目指します。



両足院 に到着後、お寺の方より両足院の歴史と坐禅の仕方を
お話していただきました。

両足院は龍山徳見禅師(りゅうざんとっけん)が創建した知足院に始まります。
のちに両足院に改称されました。この龍山徳見禅師は22歳で中国に渡り
禅を学び45年に亘り中国で過ごされました。
林浄因(りんじょういん)という中国僧と共に帰国をし、
帰国後は建仁寺・南禅寺・天龍寺等の住持を務めました。
一緒に帰国をした林浄因という僧侶が中国で食されていた
肉まんの中身(肉)を小豆に変えて
日本で初めて饅頭を作った人物だそうです。

建仁寺へはよく来ますがこの話は初めて聞き非常に驚きました。



歴史の後は坐禅の方法です。坐禅は姿勢を調える事から始まります。
これを調身といいます。

まず座布団の上に坐り足を組みます。足の組み方は両足をももの上にのせる
「結跏趺坐(けっかふざ)」 と片足だけをのせる 「半跏趺坐(はんかふざ)」
があります。坐りやすい方で良いそうです。

手は組んだ足の上に重ねるようにして置き、目は開いた状態で行います。
1m前方に落とすと自然と半眼状態になります。
背筋はまっすぐ伸ばし頭のてっぺんが天井に着くイメージで。
そして、おヘソの約9cm下にある 丹田 (たんでん)という場所に
重心を置くのが理想だそうです。

続いて呼吸を調えます。これを 調 といいます。
呼吸方法は腹式呼吸で鼻からゆっくり吐き、そして吸います。
この時丹田から吐き出す感じで行うと呼吸が調うそうです。

最後に心を調えます。これを調心といいます。
心を調えるということは雑念を取り除くということです。
しかし、簡単には取り除くことはできませんよね(笑)

そして、いよいよ坐禅体験のスタートです。
10分の坐禅を2回行います。休憩は1分。
途中、お寺の方が 警策 (けいさく)を持って前を歩かれます。
集中力を欠くときや姿勢が悪いと受けなければなりません。
自ら受ける事もでき受ける前後は必ず合掌をします。
私も合掌して自発的に受けましたが非常に痛かったです。
しかし、冷水を浴びせられた後のような爽快感?! が得られ
気持ちが引き締まる思いでした。

初めて坐禅を体験しましたが呼吸が難しく中々上手くいきません……
幸い呼吸をあまりにも意識するので余計な雑念はなかったように思います。

参加された方の中で時間が短く感じた方がいらっしゃいましたが、
私は10分が非常に長く感じられたのが本音です。



その後、両足院を後にした一行は夕暮れ時の祇園界隈や巽橋を
散策しました。昼間とは違った雰囲気があり風情がありました。



最後は南座の向かいにある レストランキエフ でビアガーデンのはずが……
夕立があったため急遽室内での開催となりました。
31日にあった京都さんぽ「愛宕山千日詣」の登山話を聞きながら
楽しい時間を過ごしました。残念ながらご来光遥拝は
叶わなかったそうです。来年こそは是非ご来光をみたいものですね。


文/らくたび会員 森田和宏様  写真/らくたび会員 鴨田一美様


  
タグ :京都座禅


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2009年01月10日

新春の初ゑびすと七福神まいり


2009年第1回目のらくたび京都さんぽは「初ゑびすと七福神まいり」です。
実は私、、、これまで初ゑびすに行ったことがなかったので、
この日が「人生初の初ゑびす」。
どんなものなのか期待をいっぱいに南座前をいざ出発です。


最初に向かったのは 八坂神社 。こちらでは毎年1月9日・10日の2日間に限り
八坂神社内の3つの摂社を巡る「三社詣(さんしゃもうで)」ができる
ということで、全員で参拝することとなりました。境内には

♪♪ 商売繁盛で笹持って来い!祇園のえびすに笹持って来い ♪♪

のメロディーが流れる中、まずは「祇園のえべっさん」として
親しまれる北向蛭子社(きたむきえびすしゃ)へ向かいました。
小さなお社ですが平安時代からの歴史を持ち、大阪の今宮戎は
もともとはこちらの氏子さんだった方が大阪に移られた時に
お祀りされたことに始まるそうです。

こちらのご利益はもちろん「商売繁盛・開運招福」。
お参りをした後、巫女さんに祈願の鈴を鳴らしてもらって
ご朱印をいただきます。なかなか楽しい!


2つ目は「良縁成就・家内安全」の 大国主社 です。
おっと、ここは念入りにご祈願しておかないといけません。

そして最後は「厄除・災難除」の御本社へお参りをして
三社詣でのご朱印が全て揃いました。神社の方のお話では、
このご朱印は福を呼び込む縁起ものなので、
家族が集まる場所に飾っておくといいそうです。
わずか20分程でなんだかとってもたくさんの福を
いただいた気分になりました。

この後、境内にある美御前社(うつくしごぜんしゃ)で身も心も
美しくなれるようお参りをし、次なる目的地へ向かいます。

円山公園はこの時期はさすがにひっそりとしていました。
でもあと3ヶ月もすれば園内は桜色に染まり、
お花見客で賑わうことでしょう。
円山公園のシンボルとなっている枝垂れ桜は81才を迎え、ここ数年元気がなく
心配ですが今年も頑張って花を咲かせて欲しいですね。


ねねの道を通って次に到着したのが 圓徳院 にある三面大黒天。
かの豊臣秀吉が出世の守り本尊としたものだそうで、“三面”の名の通り
大黒天(福の神)、毘沙門天(勝利の神)、弁財天(学問・芸術の神)が
合体した非常に珍しいお仏像です。

この圓徳院は秀吉の妻である北政所ねねが晩年に過ごした所で、
ねねの兄である木下家定がこの辺りを守っていたそうです。
木下家については戦国時代が大好きな山村先生が
自作の家系図を使って説明して下さりました。

そういえば今年の大河ドラマの「天地人」は戦国時代のお話です。
舞台となるのは越後の方だけだと思っていたのですが、
どうやら京都も関わるようです。
戦国時代は人間関係がややこしく理解するのがとても大変そうなので、
山村先生、この1年は折りにふれてご解説よろしくお願いします。

続いて安井金比羅宮、建仁寺、六道珍皇寺を見学後、
六波羅蜜寺 に到着しました。こちらではお正月の3日間、
無病息災のご利益がある皇服茶が振舞われますが、
今日は都七福神めぐりの1つ、弁財天をお参りします。

弁財天は学問・芸術の神様であると同時に財(お金)の神様
でもあります。今日はホントにお願いづくしの1日ですね。


そして最後はお待ちかねの 恵比須神社 へ向かいました。
大和大路通りには露店も立ち並び、吉兆笹を持つ参拝者で大賑わいです。
恵比須神社は建仁寺を建立した栄西禅師が唐(中国)に向かう時に
海難に遭い、ゑびす神に助けられたことから建仁寺の守護神として
創建されました。

このことから恵比須神社は商売繁盛の神様、そして交通安全の神様
としても親しまれています。普段は比較的静かな神社なのですが、
1月8日~12日の「十日ゑびす大祭(初ゑびす)」では
連日華やかな神事が行われます。
この日は土曜日とあってか神社へ入るのにも長い長い列が。
初ゑびすに初参加の私はいつもと違うこの様子にかなりびっくり!!


境内に入ると元気な巫女さん達によって笹や笹に付けるお飾りが売られていました。
笹はまっすぐ育ち、年中青いことから縁起がいいと考えられているそうです。
昨年から続く不況を反映してでしょうか・・・・・・今年のお正月の初詣では
伏見稲荷大社など「商売繁盛」のご利益のある神社へのご参拝が
とても多かったと聞きました。
早く景気が回復して2009年が良い年となるといいですね。

そうそう、恵比須神社では参拝時に忘れてはならない儀式(?)があります。

本殿の正面で参拝後、左手に廻り、本殿横の板を叩いて再度お願い事を
するのです。これはご長寿でちょっぴり耳が遠いゑびす様に耳元で

「よろしくお願いしますよ」

と念押しをしているのです。
ゑびす様、らくたび一同のお願い事を叶えて下さいね。


恵比須神社を参拝した後は各自で露店の見物を楽しみました。
私はここで初めて「ベーコンエッグたい焼き」
(たい焼きの形で中にベーコンエッグが入っているのです!皆さんご存知でしたか?)
というものを食べ、とても感激しながら京都さんぽを終えました。

この日は時折雪もちらつく少々寒い1日でしたが、皆さんで
わいわいお喋りしながら楽しい時間を過ごすことができました。
それぞれの神様に十分お願いをして、これでこの1年は安心です。

でも最後はやっぱり・・・・・・ 「笑う門には福来る!」。
今年もらくたび仲間さん・らくたびスタッフさんと一緒に
大いに笑って、たくさんの福を呼び込みたいものです。
皆さん、どうぞよろしくお願い致します。


文/らくたび会員 森明子様  写真/らくたび会員 坂田肇様
  


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2008年06月29日

夏越の祓と水無月



小雨降る中、東山三条で集合し、さあっ出発!
雨が降ってもらくたびの散歩は決行です(笑)。



まずは 合槌稲荷 へ。
神宮道交差点の三条通り沿いに、朱色の小さな鳥居が並んでいます。
その昔、この辺りには刀鍛治が多く住んだと伝えられています。
中でも名刀匠として知られた三条小鍛治宗近が住んでいたとも。
その宗近が名刀を打った際に、合槌を打った稲荷の神霊を
ここに祀ったのがこのお稲荷さんの始まりだそうです。

小さな鳥居が続く先には、普通のお家が……。
静かに進むとその先には、小さなお社があります。
きっとこのご近所の方々が、大切にお祀りになっているのでしょうね。
実はこの稲荷は、京都のサスペンスドラマなどによく出てくるそうです!



そこから三条通を渡り少し南へ行くと 粟田神社 の鳥居が見えてきます。
この粟田神社は、旅行安全の神として信仰されています。
また、その昔、応仁の乱で祇園祭が中断した際、こちらの粟田祭を
祇園祭の代わりにしたというすごい歴史のある神社なんです。

社殿に続く階段には、桜や紅葉の木もたくさんあり、その季節には
さぞ綺麗なんでしょうね。階段を上がると
市内を見渡せるビュースポットです。大文字の送り火もよく見えるそうです。

さあ、こちらで本日最初の「茅の輪」です。
厄除けを願って茅の輪をくぐりました。



粟田神社から東海道を通り、< strong>知恩院 に向かいます。
知恩院に到着するやここで大雨!思わず国宝の三門で雨宿りです(笑)。
この日、御影堂では大きな法要があり各自でお参りをしました。

その後、国内最大の大鐘楼へ。初めて見ましたが
あまりの大きさに圧倒されました!大晦日にこの鐘の音が響き渡るのを、
この目で見たいなと思いました。

この大鐘楼を抜けて、お隣にある 安養寺 へ。
こちらは比叡山で修行を終えた法然上人がここに吉水草庵を結んで
浄土念仏を唱えられました。
その後、鎌倉時代に草庵跡が慈円上人によって慈円山安養寺となりました。

今回は門前でのお話でしたが、境内から見る景色が
素晴らしとのことなので、今度ゆっくり訪れたいと思います。



次に、吉水大弁才天から長楽寺へと進みます。

雨が降ると良いこともあります。
吉水大弁才天の湧き水辺りの苔の色がとても鮮やかで・・・
長楽寺参道の紫陽花は雨で潤って活き活きとしています!



この辺りが円山公園の一番奥になるようで、公園を抜けて
八坂神社に到着。ここで2つ目の芽の輪くぐりです。

神社ではちょうど祇園祭・大舩鉾の奉納囃子が行われていました。
お囃子を聞くと、もうすぐお祭りやなぁ~と、京都の夏気分です。

八坂神社から東大路を渡り、安井金毘羅宮への道中に
崇徳天皇御廟 があります。保元の乱で壮絶な死を迎えた崇徳天皇は
怨霊化したという伝説があります。
京都の歴史上、最も悲しい運命であったのではと言われる天皇の御廟は
賑やかな祇園街の中にひっそりと佇んでいます。
御廟を後に、少し歩くと 安井金毘羅宮 に到着。



こちらは縁切り・縁結びで知られており、「縁切り縁結び碑」
というたくさんの護符が貼られた石があります。
碑の表から裏へ穴を通って悪縁を切り、裏から表へ通って良縁を結びます。
そして、境内には縁切りや縁結びを願った絵馬が
たくさん掛かっていますが、その絵馬には言葉にできないような
ちょっと恐ろしいお願い事が書かれています。
この絵馬、読んでいるとあっという間に時間が経つほど、
興味のある内容ですよ(笑)。
こちらで、3つ目の茅の輪をくぐりました。

建仁寺を抜けて、 恵美須神社 へ。こちらは、皆さんご存知の
商売の神さんで「えべっさん」と親しまれています。
ここで最後の芽の輪をくぐります。

今日は4箇所の神社で厄払いの芽の輪をくぐりました。
神社の芽の輪のお飾りはそれぞれ異なり個性があります。

最後に、四条川端を上がった町家カフェ「AND THEN」さんで、
夏越祓のお菓子・水無月とドリンクをいただきながら、
参加者全員で楽しい一時を過ごしました。

半年間の罪・けがれを祓い清め、残りの半年を無病息災で過ごせるように
と、願う神事。これで皆さん、備えは万全ですね!
これからの半年で、きっと良いことがありますよね♪ 
雨の中、お疲れさまでした。


文/奥村成美様
  


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2006年04月09日

島原・司太夫が語る桜の都



黄砂に見舞われた前日とはうってかわって爽やかな晴天。
近くには都をどりで賑わう祇園や桜咲く建仁寺もあり、
参加者のみなさんは道中で既にお花見を楽しまれたようです。
会場である安井金比羅宮境内の桜も満開!!
春の明るい光差す金比羅会館大広間で講座が行われました。



万芸に秀でておられるだけでなく、人を愉しませることに関しても
さすが!の司太夫さん。
花街や島原の歴史など、勉強になるお話から裏話まで、
たっぷりとお話を聞かせてくださいました。



お話の後、艶やかな舞を披露してくださいました。



休憩タイムの和菓子。駿河屋さんの上生菓子で銘は「桜花」。



その後、司太夫さんが祇園散策へと連れて行ってくださいました。
元舞妓のキャリアもお持ちの司太夫さん、
祇園を知り尽くした彼女ならではのとっておきの散策スポット満載でした。

司太夫さん、楽しい春のひとときをどうもありがとうございました。
そして、ご参加下さいましたみなさま、どうもありがとうございました。

次回6月末に第2回特別講座を開催する予定です。
京都の夏にふさわしいものをと準備を進めております。
どうぞ、お楽しみに!
  


Posted by らくたび  at 15:56Comments(0)祇園~円山エリア